【漫画】「おいしくなってリニューアル」は嘘? 消費者の心理を代弁する『ようこそバケ学研究所へ!』に抱腹絶倒

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2025年07月08日 07:00  リアルサウンド

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『ようこそバケ学研究所へ!』(テンコ)

 食べかけのクッキーを手に激怒する1人の少女。どうやら、クッキーの“サイズ”と“袋の表記”に物申したいようで……。


参考:【漫画】『ようこそバケ学研究所へ!』を読む


 食べ物に関するあるあるをテーマにした漫画が、「『おいしくなってリニューアル』の闇を暴く」の文言とともにXに掲載された。本作は漫画家として活動するテンコ(@H_Tenko)氏が描いた、漫画『ようこそバケ学研究所へ!』の第6話だ。


 今回は、本作の着想や気に入っているポイントについて、テンコ氏に話を聞いた。(青木圭介)


ーー本作を描いたきっかけを教えてください。


テンコ:元々漫画は描いていたんですけど、あまり結果がでずに5年くらい描くのを止めていた時期がありました。それでもやっぱり描きたくなって、どこに出す予定もなく描き始めたのが本作です。その後Xにアップし、現在は「ジャンプルーキー!」にも投稿しています。


ーー共感性の高いあるあるをテーマにした作品でしたが、設定はどのように考えましたか?


テンコ:設定を思いついたきっかけは、お米の値上げですね。よく友人から世間への怒りの連絡がくるんですけど、あるときお米がまた値上がりしているとメッセージがきたんです。そこからお菓子の話やコンビニ弁当の話などに膨らんで、漫画のテーマにしたら面白いかなと思いました。


 ストーリーを考えるときは、1つの題材から大喜利のように物語を膨らませていくことが多いです。


ーーテンコ氏自身が気に入っているポイントは?


テンコ:だいずが激怒して叫ぶシーンが気に入っているポイントです。たくさん描けたので楽しかったですね。


 あと漫画を描くときは、セリフをすごく細かく調整するようにしています。実際に読んだときのリズムにもできるだけ気を配って、完成の間際までずっと微調整しているんです。だいずは関西弁なのもあって、方言にも気を遣っています。本作も最後まで見直すことができたので、セリフには満足しています。


ーーテンコ氏が漫画を描き始めたきっかけは?


テンコ:昔から姉が絵が上手くて、その影響で私は「漫画は読むだけにしよう」と思って絵は描いていなかったんです。


 しかし友達の依頼で既存のキャラクターの模写をしたときに、上手いと褒めてもらったのが嬉しくて。そこから漫画を描こうと決めて、姉のアドバイスで基礎練習から始めました。今でも姉にはよく意見をもらっています。


ーーファンタジーを含んだギャグが秀逸で面白い作品でしたが、よくギャグ漫画を読んでいた?


テンコ:実は特別ギャグ漫画が好きということはなくて、今の作風は完全に“お笑い好き”の影響なんです。


 昔から本当にお笑いが好きだったんですけど、舞台に立つ芸人になる勇気はありませんでした。でもどうしてもお笑い、特に漫才が好きで、漫才への熱を漫画にぶつける気持ちで描いています。なのでボケとツッコミがわかりやすい『ようこそバケ学研究所へ!』は、ほとんど漫才を考える気持ちで描いている作品なんです。


ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?


テンコ:今後も、お笑い熱をぶつけた漫画を描いていきたいですね。漫才を見て楽しむように、漫画を読んで笑ってもらえたら嬉しいです!


(文・取材=青木圭介)



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