白タク行為疑いで、運送会社所長ら2人逮捕 「同乗案件」で初摘発

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2025年07月08日 10:49  毎日新聞

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毎日新聞

警視庁=米田堅持撮影

 貨物運送の届け出で依頼主の作業員を荷物と一緒に有償で運んだとして、警視庁交通捜査課は8日、運送会社「軽急便」(名古屋市中区)の東京営業所の所長ら男性2人を道路運送法違反(無許可経営)の疑いで逮捕したと発表した。業界内で「同乗案件」と呼ばれ、いわゆる無許可のタクシー営業「白タク」行為に当たるとされる。警視庁によると同乗案件を摘発するのは全国初という。


 逮捕されたのは、東京営業所の前所長の橋川達哉(32)=埼玉県越谷市=と現所長の加藤尚(49)=千葉県市川市=の両容疑者。


 逮捕容疑は2024年3〜5月、国土交通相から「一般旅客自動車運送事業」の許可を得ないで、依頼主の電機メーカー2社の作業員計17人を電気機器の部品などと一緒に軽ワゴン車に乗せ、有償で計24回運んだとしている。


 橋川容疑者は容疑を認め、「やめたら営業所の利益が落ちると思った」と供述。加藤容疑者は否認しているという。


 警視庁によると、両容疑者は運転手を依頼主の職場に車で迎えに行かせ、テレビの設置やビル空調の保守点検の現場まで部品と一緒に作業員を送迎させたという。依頼主から支払われた約59万円のうち約9万2000円が人の送迎への対価とされる。


 軽急便での同乗案件は、東京近郊の支店で実施されていたという。東京営業所では遅くとも19年ごろから始め、2社から約1億500万円の収入を得たとされる。軽急便は依頼主の要望に応じることで部品運搬の契約を獲得でき、依頼主は業務の効率化や経費削減ができたとみられる。


 警視庁は、法人としての軽急便と運転手7人も無許可経営の疑いで、東京営業所を管轄する東京支店の男性支店長(53)と依頼主2社の担当者2人を無許可経営ほう助の疑いで書類送検した。運転手7人は容疑を大筋で認め、支店長と依頼主2人は否認しているという。【菅野蘭】



このニュースに関するつぶやき

  • 取り締まりの優先順位がおかしくない? 白タク行為なら、もっと悪質なことをやっている外国人が腐るほどいるはずだが・・・?
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