
「日曜日、子供に作ってあげたビー玉装置。」
こんなポストされたのはネコワークス井上(@nekoworks01)さん。現在14歳、13歳、10歳の男の子を育てるお父さんです。投稿されたのは、4年ほど前、お子さんのために木とアクリルで作ったというビー玉装置の動画。ハンドルを回すと、右から左へビー玉が階段を上がっていくように移動します。独特の機構でビー玉が動く様子が美しく、多くの人の注目を集めました。
「クオリティ高すぎてビックリです!」
「これはずっと見てられるやつ」
「お子さんが羨ましい…!」
「こういうの作れるお父さんカッコいいなぁ」
投稿には、絶賛のコメントが多数寄せられました。ポストをされたネコワークス井上さんにお話を伺いました。
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ーービー玉装置はどのようなきっかけで作ろうと?
「4年ほど前、NHKのEテレの番組が大好きな子供たちと一緒に『テキシコー』という番組を見ていたら、このビー玉装置が出てきました。動きと機構が面白くて私自身も興味を持ちましたし、特に工作が好きな次男は喜ぶだろうなと思い、制作しました」
ーー実際に作られた時、工夫したところは?
「番組を見返して仕組みを理解し、CADで設計図を作成しました。図面通りにホームセンターで買った木材やアクリルを切り出して組み立てています。カムの動きに合わせてピストンの上面をピッタリ揃えること、かつ緩やかな斜面にする調整に少し苦労しました。スムーズに動かすために、ピストンの角材にはワックスをかけて滑りやすくしています」
ーー完成したビー玉装置で遊んだお子さんの反応は?
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「子供たちは大喜びで『テキシコー♪テキシコー♪』と歌いながら回していました。グルグル早く回すのでビー玉が引っかかることもありましたが、適度な回転速度を探ることで、機械や道具を扱う上での手加減も学べたと思います」
ーー見た目にも美しい装置ですね。
「最初から意図した訳ではありませんが、角材の色、アクリルの質感、たまたま家にあったブルーのビー玉が組み合わさって、クールでおしゃれな仕上がりになり気に入っています」
ーー印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
「作ってから数年経ちますが、子供たちは一月に一回くらい思い出したように回しては、ほんの数秒ですがビー玉の動きを見つめています。私も仕事の合間に同じ事をしています。もしかしたらこの装置には気持ちを落ち着かせる何かがあるのかもしれません。
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また、完成直後にTwitterで沢山いいねをいただきましたが、今回Xでそれを超える反響をいただけたことが一番の驚きです」
ーーこういった工作やものづくりはよくされるのでしょうか?
「建築や展示、実験用の様々な模型を作る仕事をしていますので、毎日がものづくりの連続です。また、ミニカーを手作りしてイベントや展示会に出展する作家活動もしています」
ネコワークス井上さんは「普段は動くものは作らないのですが、大きな反響があったのでミニカーとシンプルな動きを組み合わせた作品ができないか考えています。ミニカー作品は制作の進捗をその都度ポストしていますので見ていただけたら嬉しいです。
また、7月27日に幕張メッセで開催のワンダーフェスティバルにも出展し、ビー玉装置の展示や販売はありませんが、ミニカーキットを展示・販売します」と話してくれました。
ビー玉装置の美しさはもちろん、そこに込められたお子さんへの思いや、ものづくりの楽しさが伝わってくる素敵なお話でした。今後の作品もぜひ楽しみにしたいですね!
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・椎名 碧)