小倉記念に出走予定のメリオーレム(c)netkeiba 真夏の小倉競馬を彩る名物ハンデ重賞、小倉記念。小回りの2000mという舞台設定に加え、各馬の実力が拮抗しやすいハンデ戦ということもあり、例年波乱の決着も少なくない。今年もコース巧者や上がり馬など多彩なメンバーが揃い、一筋縄ではいかない難解な一戦となった。
1.充実期を迎える4歳馬が好成績
過去10年の小倉記念では、4歳馬が[5-2-2-19]で複勝率32.1%と他世代を圧倒している。勝率も17.9%でトップであり、まさに充実期を迎えた勢いが結果に直結していると言える。対照的に7歳以上のベテラン勢は苦戦傾向が強く、複勝率は10%台に留まる。若い世代を中心に馬券を組み立てるのがセオリーだ。
2.昇級馬の勢いと妙味に注目
過去10年、前走で3勝クラスを使われた馬は[3-1-2-16]と好走しており、複勝率は27.3%を記録する。特筆すべきは回収率の高さで、単勝回収率203%と驚異的で、複勝回収率も100%と安定感があることを表している。これは昇級初戦で人気薄になりがちな馬が、その勢いのまま重賞でも通用したり、軽ハンデで好走したりしているということだ。
3.侮れないセン馬の好走率
性別で見ると、セン馬が[1-3-1-8]で複勝率38.5%と非常に高い好走率を誇る。これは牡馬の19.6%や牝馬の26.1%を大きく上回る数値だ。出走頭数こそ少ないものの、気性的な落ち着きが小回りの消耗戦でプラスに働く可能性がある。該当馬がいれば人気薄でも積極的に狙う価値があるだろう。
メリオーレムは、最も勢いのある4歳馬。3勝クラスを勝ち上がったばかりだが、同クラスからの臨戦馬が高い回収率を誇るデータは強力な後押しとなる。小倉実績も[1-0-1-0]と舞台適性は証明済み。前走で見せた粘り強い末脚は、小回りコースで大きな武器となるだろう。重賞初制覇も十分。