
窃盗の犯人が実は身近な人物だったら……真相は分からずとも、一度疑い始めたらなかなか疑念は晴れないものだ。栃木県の40代女性は、20年前に遭った車上荒らしについて投稿を寄せた。
寝ている子どもを賃貸マンションの自室に運ぶために、10分ほど車から目を離した女性。だがその間にブランド物のバッグごと貴重品を根こそぎ持ち去られてしまった。また免許センターに再発行に向かった際に職員から、
「あなたのお住い付近から今日再発行に来た方は既に3人います」
と衝撃的な言葉を耳にしたことは、前編で紹介した通りだ。それから3年後、事態は急展開を迎えた。女性は次のように切り出している。(文:湊真智人)
「思いがけない場所で財布が見つかりました。それは元夫の職場でした」
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財布が見つかったのは「解体工事前」の職場
その職場は、会社の廃業に伴い、解体工事を控えていた。夫は次の仕事が決まっており、「単身赴任という形で別居」していた。つまり当時はまだ婚姻関係にあり、その後離婚して「元夫」になったということだろう。
免許証入りの財布が見つかったのは、夫の前職の同僚が建物から荷物を運び出していた時のことだ。連絡を受けた女性はすぐさま通報し、その同僚数名の指紋を採取してもらった。その後、夫の指紋と合わせて鑑定を依頼した結果、次のようなことが分かった。
「財布には元夫、私、私の子供以外の指紋はない事が分かりました」
女性は事件後「ブランド品は持たない主義」に
となると、夫が怪しいようにも思えるが、指紋が付かないように手袋などしていたのかもしれない。話にはまだ続きがあった。それは、同僚の以下のような証言によるものだ。
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「元同僚の残り2人が廃業と同時に行方がわからない」
「財布があった場所は2人が作業場として使っていた場所だった」
さらに女性はこの“2人の同僚”について、こんな情報も得ていた。
「廃業前後に羽振りが良かった」
「我が家の場所や状況を知っていた」
家庭状況については夫から聞いたのかもしれないが、盗んだ通帳や免許証から情報を得たとも考えられる。しかし結局2人の居場所は「分からずじまい」で、事件の真相も闇の中となってしまった。それでも女性は「未だに2人を疑っています」と20年経った今でも疑念は晴れない様子だ。
一連の出来事を受け、女性の防犯意識は高まったらしく、ブランド品は売り払い「持たない主義」に変えたという。また後日談としてこうも書いている。
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「駐車場もそれ以降は管理人さんの好意で、部屋近くのベランダ側の駐車場を契約しました」
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