
汗や皮脂の分泌が増える夏は、毛穴の開きや黒ずみ、ざらつきが目立ちやすい季節。
40・50代は、加齢による肌の変化も重なり、毛穴トラブルが深刻化しがちです。
肌育美容家の筆者が、夏の40・50代の肌に必要な毛穴ケア習慣をご紹介します。
■40・50代こそ気をつけたい!夏に多い毛穴トラブル3つ
なんだか最近、毛穴が目立つ気がする…そんなふうに感じたら、夏ならではのトラブルが始まっているサインかもしれません。
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7月に入ってから、こんな毛穴悩みは出ていませんか?
(1)毛穴がしずく型になってきた
高温多湿な環境で皮脂分泌が活発になると、毛穴が開きやすくなります。
40・50代の肌はハリ感の低下で、毛穴が縦に伸びて目立って見えることもあります。
(2)黒ずみ(毛穴汚れの酸化)
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汗と混ざった皮脂や古い角質が毛穴に詰まり、それが酸化すると黒ずみの原因になります。
とくに、小鼻やTゾーンなど、皮脂の多い部位で感じやすい悩みです。
(3)毛穴まわりのざらつき
汗や皮脂の分泌が増える夏は、毛穴と毛穴周辺に汚れがたまりやすく、まわりの皮膚がざらついていると感じる場合があります。
とくに額や頬などは、皮脂と古い角質が混ざることでざらつきやすく、ファンデーションが浮いて見える原因にもなりがちです。
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これらのトラブルを放っておくと、毛穴の開きが定着してしまったり、肌全体の印象がくすんで見えることも。では、どのようにケアすれば良いのでしょうか?
■洗顔は「落としすぎない」やさしさがカギ
毛穴の黒ずみや詰まりが気になると、つい洗浄力の高い洗顔料やスクラブでゴシゴシ洗いたくなりますが、それは逆効果。
必要な皮脂や水分まで取り除いてしまうと、肌の乾燥を招いたり、かえって皮脂を過剰に分泌してしまったりすることもあります。
40・50代の肌には、やさしく汚れを落とせるアミノ酸系や保湿成分入りの洗顔料がおすすめ。
朝晩の洗顔では、ぬるま湯を使って、指の腹でくるくるとマッサージするように洗うのがポイントです。泡立てネットなどでしっかり泡立てて、摩擦を避けましょう。
また、夜の洗顔後はタオルでやさしく水気を取ったあと、できるだけ早く、スプレータイプの化粧水などで水分補給を。洗顔後の肌は水分が蒸発しやすいため、時間をあけずに保湿ケアを行うことが大切です。
■夏の毛穴ケア:洗顔後の正しいケア方法
夏の毛穴ケアには、収れん作用のある成分を含む化粧水を選ぶのがおすすめです。
例えば、ハマメリスエキスやカミツレエキス、ローズマリーエキスなどの植物由来成分は、毛穴を引き締めて肌を整える効果が期待できます。
美容液は、毛穴トラブルに特化したビタミンC誘導体(アスコルビルグルコシド、APPSなど)を含むタイプがおすすめ。皮脂のバランスを整え、肌のキメを整える働きが期待されています。
化粧水のあとに、毛穴が気になる部分にやさしくなじませ、手のひらで包み込むように軽くプレスするのがポイントです。
仕上げは、軽めの乳液やジェルクリームでしっかりとフタをしましょう。
皮脂が気になるからといって保湿をおろそかにすると、肌のバランスが乱れて毛穴トラブルが悪化しやすくなります。べたつきにくいテクスチャーのアイテムを選び、健やかな肌状態を保ってください。
■代謝を意識した生活とインナーケアも大切に
毛穴の目立ちや肌のざらつきが気になるときは、スキンケアだけでなく、生活習慣を見直してみるのも効果的です。
たとえば、冷たい飲み物ばかりでなく、温かいスープなどを取り入れて、体を内側から冷やさないようにしたり、野菜やたんぱく質をバランスよく摂ったりすることもポイント。
さらに、夜ふかしを避けて、できるだけ質のよい睡眠を心がけることも重要です。過度な制限は必要ありませんが、毎日の小さな心がけの積み重ねが、肌の印象にもつながっていきます。
気温も湿度も高くなる夏は、毛穴トラブルが目立ちやすい時期。40・50代の肌に合ったやさしいケアを心がけて、毛穴の目立たない、なめらかな夏肌を目指しましょう。
(肌育美容家 今泉まいこ)