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<西武1−10日本ハム>◇16日◇ベルーナドーム
日本ハムの「ピン・グリフィーJr.」がサイクル安打目前の大爆発でチームを4連勝に導いた。愛称「ピン」の石井一成内野手(31)が、自身4年ぶり3度目の4安打で2打点。本塁打が打てずに偉業達成は逃したが、新庄監督から動画が送られたメジャー通算630本塁打の強打者ケン・グリフィーJr.のようにピンと背筋を伸ばした打撃フォームで、チーム今季最多タイ18安打で10得点の大勝に貢献した。
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石井のインスタグラムに、新庄監督からDMが来たのは約1週間前だった。「ピン・グリフィーJr.でやれ」というメッセージ付きの動画。マリナーズなどで大活躍した、指揮官が「世界で一番好きな左バッターのスイング」というケン・グリフィーJr.の打撃映像。スラッガーだった伝説の左打者のように「かっこよく打席に入って、と言われました」。
新庄監督の狙いは、石井の悪癖を直すことだった。「背筋を真っすぐ伸ばしてほしい。ちょっと丸まって潜るようなイメージを止めさせている」と猫背にならないための参考資料。「その次の日から『ピン・グリフィー・ジュニア』になった(笑い)」。効果てきめん。8日ロッテ戦から出場7試合で14安打だ。
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この日も1回2死一、三塁での先制適時二塁打から始まり、3回は適時三塁打、4回は右前打でサイクル安打に王手をかけた。
ベンチでは同僚から「グリフィー、行け!」や「もう狙え、狙え」などと石井に声が飛んでいた。右翼席の日本ハムファンからも「ホームラン、ホームラン、一成!」コール。6回の第4打席は「なんか体に力が入らなかった」と言いながらも右前打。ラストチャンスの8回の第5打席は「狙いました」。結果は空振り三振で偉業を逃した。
新庄監督は「他の選手たちが『ホームランか三振や』って言っていたんで、案の定、三振。そういうところですよ」と笑い飛ばしたが、背筋をピンと伸ばした“ピン・グリフィーJr.”の大活躍でチームは今季最多、日本一になった16年以来の貯金19となった。【木下大輔】
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