【バレー】ドイツに逆転勝利 合流の石川祐希が両軍最多22得点「焦らず余裕持ちながらできた」

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2025年07月16日 23:32  日刊スポーツ

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日本対ドイツ第2セット、スパイクを決めた宮浦健人を笑顔で迎える日本代表(撮影・増田悦実)

<買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025千葉大会>◇第1日◇16日◇男子予選ラウンド第3週◇千葉ポートアリーナ



世界ランキング5位の日本が、同8位のドイツに3−1の逆転勝利を収めた。今大会から出場する石川祐希主将(29)が両チーム最多22得点で、チームをけん引。ロラン・ティリ監督(61)の下、28年ロサンゼルス五輪の表彰台を目指す新体制での国内初戦を飾った。これでネーションズリーグ(VNL)通算成績は6勝3敗。開催国中国と上位7チームによるファイナルラウンド(30日開幕、寧波)進出へ、大きく前進した。


   ◇   ◇   ◇


日本のマッチポイント。リリーフサーバー甲斐のサーブがエンドラインギリギリで弾むのを見届けると、キャプテン石川は「イン」を意味するハンドサインを作りながら笑顔でゆっくりと歓喜の輪に加わった。「1戦目が大事だと話していたので、そこは意識して臨んだ」。ロサンゼルス五輪のメダルを目指す新体制での国内初戦。昨夏のパリ五輪の初戦で2−3で敗れた難敵に雪辱し、安堵(あんど)の表情を浮かべた。


今大会から合流した主将が、冷静にチームをまとめあげた。セットカウントを先取されたが、それも“想定内”。「このラウンドから合流している選手も多いので、そこは勝負勘などを含めて仕方ない。難しい試合になると試合前から話していたので、2セット目以降も焦らず余裕を持ちながらできた」。試合中も積極的なコミュニケーションを心がけ、セッターとのコンビネーションもセットを追うごとに良化。終わってみれば両軍最多の22得点で、逆転勝利に導いた。


5日からの沖縄合宿で、パリの主軸を担った高橋ら4人とともに合流した。今季から指揮を執るティリ監督は、「ミスを犯さずにプレーすることは不可能。だからこそ、重要な局面で最善な解決策を見つける必要がある」と連携の大切さを呼びかけてきた。その上で英語やイタリア語でのスムーズな対話が可能な石川は、「誰からも尊敬されている」と全幅の信頼を寄せられる存在。ベンチとの橋渡し役も担い、数字には表れない活躍で貢献する。


まだ新体制は始まったばかりだが、石川は「(ティリ監督は)選手に任せることが多いし、感覚を非常に尊重してくれる」と信頼関係は厚い。この日の勝利でファイナルRへ大きく前進。次戦は17日に同9位のアルゼンチンと対戦する。「もうちょっと点は取れた。明日以降パフォーマンスを上げていきたい」。昨年の準優勝超え、そして3年後を見据え、絆を強固にしていく。【勝部晃多】

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