欧州連合(EU)欧州委員会前に掲げられた欧州旗=ベルギー・ブリュッセル(AFP時事) 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は16日、2028〜34年を対象とする次期中期予算案を提示した。規模は2兆ユーロ(約344兆円)と過去最大。産業競争力や防衛力の強化に重点配分するのが特徴だ。
予算規模はEU加盟27カ国の域内総所得の1.26%に相当し、現行の1.13%を上回る。
次期予算案では、米中両国に対抗可能な産業基盤の構築などを目指して設立する「欧州競争力基金」に4510億ユーロを充てる。このうち、防衛・宇宙分野には現行の5倍に当たる1310億ユーロを配分。また、移民管理・国境警備には3倍の340億ユーロ、ウクライナ支援にも1000億ユーロを割り当てる。