ガリガリの野良猫が…3年越しの再会　家族に迎え、ふっくら穏やかになった白猫に「幸せ太り嬉しい」「もう頑張らなくていい」

「おもちゃんのビフォーアフター。これを見ると保護猫を家族に迎え入れるニンゲンが増えるといいなっていつも思う」

【アフター写真】「真っ白なおもちみたい」幸せあふれる姿に感動の声

そんな願いとともに、Xユーザーのちったんさん（@NYANMARUKE）が投稿した2枚の写真が大きな話題を呼びました。そこに写っていたのは、頬がこけてガリガリに痩せた白猫と、ふっくら穏やかな顔つきを見せる白猫。実はどちらも同じ元保護猫の「おもち」ちゃんです。

2枚の写真の変化は多くの人の心を打ち、投稿は2.7万件を超える“いいね”を集めました。おもちちゃんは、どんな日々を過ごしてここまで変わったのでしょうか。飼い主のちったんさんに詳しく聞きました。

行き場を失った猫たちーーおもちちゃんとのご縁

おもちちゃんと出会ったのは2018年のこと。ちったんさんの家の近くでは、団地が建て替えになり、そこでご飯をもらっていた野良猫たちが居場所を失っていました。そんな中、庭に現れた1匹が、おもちちゃんでした。

「庭に来る子たちは、近所の方たちと協力して順番に去勢・避妊手術をしていました。でも、おもちはなかなか捕獲器に入ってくれなかったのです」

しばらくして、おもちちゃんは子猫を出産。子どもたちを連れて庭へ戻ってくるようになりました。

「その頃、ようやくおもちが捕獲器に入ってくれたので、避妊手術を受けさせました。庭には子猫たちがいたため、おもちを再び子猫たちのいる場所へ戻すことに。その後、子猫たちが親離れする頃になると、おもちはいつの間にか姿を見せなくなったのです。きっと子猫たちに、この庭で過ごす居場所を譲ったのだと思いました」

それから約3年が経った頃、ちったんさんは空き家で1匹の白猫を見つけました。

「それがおもちとの再会でした。私のことを覚えているかどうかはわかりませんでしたが、ご飯で庭へ誘ってみると、少しずつまた庭に姿を見せてくれるようになったんです」

そして2022年、ようやく捕獲器で保護し、家の中へ迎え入れることができました。

撫でるきっかけは「間違い」　今は甘えん坊に

外にいた頃のおもちちゃんは、とても警戒心が強く、ちっとも触らせてくれませんでした。

「全然触れなくて、いつも一定の距離を置かれていました。噛まれても大丈夫なようにグローブを準備していたぐらいです。捕獲器からケージに移すのも威嚇がすごくて、本当に大変でした」

それでもケージでトイレを覚えたところで一部屋をフリーにし、白血病とエイズの検査が問題なかったので家の中で自由にしてあげることに。

「他の子とも喧嘩はせず、ひとりで唸りながら家中を探検する日々が続きました」

そんなある日、ちったんさんはおもちちゃんの娘『雑煮』ちゃんと間違えて、思いっきり撫でてしまいます。

「撫で回したあとに顔を見たらおもちで（笑）。それがきっかけで触れるようになったんです。おもちも初めて人間に撫でられて、気持ちよかったんだと思います」

それ以来、おもちちゃんはすっかり甘えん坊に。

「今では常にそばにいて、触ってほしそうにしています。外にいた頃とは大違いで、こんなに仲良くなれるとは思っていませんでした。ただ、爪切りと抱っこはまだちょっと難しいですけど」

最後に、おもちちゃんへの思いを尋ねると、ちったんさんはこんな言葉を返してくれました。

「毎日おもちの顔を見るたび、家族になれて本当に良かったなと思います。外で一番長く、一番頑張ってきた子ですから、もうこれからは頑張らなくていいからねって思います」

今、おもちちゃんは子どもたちとともに、ちったんさんのおうちで穏やかな日々を過ごしています。その見違えるビフォーアフター姿に感動する声が多く寄せられました。

「ふわふわフクフク幸せネコだ〜」
「ぷっくり幸せちゃんになったね」
「ほんとにおもちみたいになってかわいいぃ〜！！」
「こんなにガリガリなのに お腹に赤ちゃんいたなんて。本当にちぼ家に辿り着かなかったらどうなっていたことか……ありがとう」
「おもちゃん子ども達にも囲まれて幸せ太りにもなれて私も嬉しい。なによりちったんさんファミリーがステキすぎる」
「こんなにガリガリだったの！？  かわいそうに…。でも今はこんなに可愛いお饅頭になって。私も1人でも多くの人に恵まれない猫を救ってほしいって思います」

（まいどなニュース特約・梨木 香奈）

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