
世間では「身長差カップル」といわれるパートナー同士が存在しますが、もちろん、女性の身長が高い場合もあります。漫画家のsanorinさんが手がける『僕の彼女はデッカワイイ』は、高校生の高身長女子と低身長男子によるラブコメが描かれた作品です。以前X(旧Twitter)に第1話が投稿されると、3万もの「いいね」が寄せられています。
身長差があるからこそのドキドキシーンも?
小学生の頃はモテていたものの、身長が思うように伸びず、高校生になって低身長がコンプレックスとなっていた小見普(こみ あまね)。しかし、そんな彼にも、お付き合いする彼女が。その相手とはクラスメイトで、運動神経抜群の大日方愛純(おびなた あずみ)。低身長の小見とは対照的に、大日方はクラスの中で一番の高身長でした。
身長差カップルということもあり、周りにバカにされてしまうと思った2人は、交際していることを隠していました。周りにバレないようにしているものの、小見は影で大日方を甘く見ている男子に持論を述べたり、可愛い彼女がいると口を滑らしたりなど、無意識のうちに大日方を大事にする言動が。また、2人で下校した際、急に雨が降ってきたことで、相合傘をするチャンスが到来します。
しかし、小見の身長では傘を持っても大日方が窮屈に…。そんな時に大日方は自身のレインコートを取り出し、小見に二人羽織の要領で懐に入るよう伝えます。そして、2人は体がくっつき合った状態で、ドキドキしながらも帰宅するのでした。
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翌日、学校でクラスメイトの女子が“足が触手になったスレンダーマンを見た”と発言。まさか2人が原因で、ひとつの都市伝説が誕生するのでした。
読者からは「新感覚のラブコメ!」「平和な世界観で心が癒される」などの反響が。そこで作者のsanorinさんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
作中のキュンポイントは作者の妄想によって誕生?
―同作を描くことになった経緯を教えてください。
経緯は意外と単純で、デッカワイイという言葉がカワイイなと思ったところ、編集さんの提案で身長差のある2人のラブコメはどうかということになりました。
―第1話の中で、特にお気に入りの場面があれば、理由と一緒にぜひお聞かせください。
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以前他社さんでインタビューを受けた際には、教室で別れ際に隠れて手を振り合うところと書きましたが、甘ずっぱいシーンで好きなのはそこです。
でもおもしろシーンで好きなところだと、相合ガッパのところです。2人羽織な見た目を気にしつつも 、大日方さんとくっつける欲望に勝てなかった小見くん、そんなことを考えもしなかった大日方さんのちょっとぬけてるような、おおらかなところの対比が気に入っています。
―高身長女子と低身長男子の様子が描かれた同作ですが、作中のドキッとするような出来事や展開はどのようにして考えているのでしょうか?
知り合いに背の高い男性はいるので、このくらいの大きさなんだなというのは大体の想像はつきました。でも、作中の出来事に関しては、こうだったらいいな〜(ニヤニヤ)と言う私の妄想がほとんどです。例えば映画を観た時でも、友達の恋愛話や面白話を聞いた時でも、出先で人間観察した時でも、これがもしこの2人だったらこうなっちゃうよね〜という感じで、いろいろな物事に対して、もしこの2人だったら…というのを当てはめると、思いついたりします。
―読者にメッセージをお願いいたします。
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漫画なので、漫画的な非現実さがありつつも、「それわかるわ〜」って思ってもらえる心情や場面も作って行けるようにしたり、ゆる〜い展開で癒しを提供しつつ、2人を少しずつ成長させられるようにニヤニヤ妄想しながら頑張りたいと思いますので、今後もそんな妄想にお付き合いいただけますと幸いです。
(海川 まこと/漫画収集家)