和歌山県内初の拘禁刑求刑 大麻所持罪に問われた男性に

0

2025年07月18日 11:11  毎日新聞

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

毎日新聞

和歌山地裁、和歌山家裁、和歌山簡裁が入る庁舎=竹内望撮影

 大麻を所持したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた和歌山県田辺市の配送業の男性被告(21)に対する論告求刑公判が17日、和歌山地裁田辺支部(広瀬一平裁判官)であり、検察側は「再犯の可能性も懸念される」などとして拘禁刑6月を求刑した。拘禁刑は6月施行の改正刑法で新たに導入された刑罰で、和歌山地検によると、県内での求刑は初めてという。判決は8月7日。


 拘禁刑は、懲役と禁錮を一本化し、受刑者の処遇を「懲らしめ」から「更生」へと軸足を移す新制度。再犯防止が大きな課題の一つで、刑務作業は義務ではなくなり、個人の特性に合わせた矯正プログラムを受けることになる。


 起訴状によると、被告は6月4日、田辺市内の路上に停車中の自動車内で、大麻の植物片約4・743グラムを所持していたとしている。拘禁刑は改正刑法施行日の6月1日以降に発生した事件・事故で有罪となった被告が対象となる。


 最高検によると、「詳細は把握していない」としたうえで、全国では6月以降、拘禁刑が求刑された例が複数件あるという。【大澤孝二、藤木俊治】



    ニュース設定