トランプ米大統領(左)と連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長(AFP時事) 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は17日、FRB本部の改修工事について、「VIP用の食堂はない」などと説明し、豪華な施設が設置されるとの批判に反論した。ホワイトハウスのボート行政管理予算局(OMB)長官に宛てた同日付の書簡で弁明した。
FRB本部の改修工事に関し、ボート氏は当初予算をはるかに上回っていると指摘。VIP用施設や屋上庭園を設けたり、高級大理石を使ったりしており、「まるで宮殿との声もある」と批判、パウエル氏に工事内容を問いただす書簡を送っていた。
パウエル氏は書簡で、「2017年のFRB理事会で承認されて以降、改修事業は注意深く監督されてきた」と強調。FRBを監察する独立機関も監査を行ってきたが、今回改めて改修工事の調査を要請したと明かした。
トランプ大統領はFRBに繰り返し利下げを要求し、パウエル氏に対して「すぐ辞めろ」と公言してはばからない。改修工事での管理不行き届きを口実に、トランプ氏がパウエル氏を解任するとの懸念がくすぶっている。