超激戦・東京選挙区"全力ルポ"「人間激場」

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2025年07月19日 12:20  週プレNEWS

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激戦選挙区の現場では何が起こっているのか!?

多くの選挙区が接戦といわれるが、中でも特に熱いのが全国最多32人が立候補する「東京」選挙区(定員7)だ。その現場では何が起こっているのか? 選挙模様をリポートする!

【写真】東京選挙区、候補者32人全員を直撃!

■32人全員を直撃! だからわかることがある

東京選挙区は32人が立候補する激戦区だ。候補者の肉声を届け出順に紹介する。

吉良(きら)よし子(共産)氏に自分だからできることを聞いた。

「小さな声を政治に伝えること。そして差別や分断、憎悪は絶対にいけないと最後まで訴え続けたい」

山本ジョージ(れいわ)氏。有権者にひと言どうぞ。

「投票率を上げてほしい。主権者が自分たちの意思を投票行動に表すことで、ガラッと政治家、政治が変わります」

吉永アイ(無所属)氏は、日本国籍を取得して22年。

「正しい外国人政策が必要。具体的には人権侵害の撲滅、外国人の日本語教育・法教育の義務化、イミグレーション手続きの国家資格者経由義務化などできることはたくさんある」

土居けんしん(無所属)氏は「ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者なので、寝たきりなのは勘弁してください」と。

「自分の強みはALS患者であること。自分では何もできないけれど障がい者制度の良い点と悪い点がわかります」

藤川ひろあき(改革)氏は「外国人の生活保護廃止。あらゆる優遇措置の廃止。不法移民、偽装難民の排除です」

排外主義をあおるのでは?

「それは心外」

西みゆか(社民)氏は「格差社会を変えたい」と。具体的には? 「中小零細企業に給付保障することで最低賃金を引き上げる。社会保険料の負担割合を現在の労使1対1から1対3に変える」

小坂英二(保守)氏は「日本という国がもう壊れそうになっている。日本を守る戦いだと私は思っています」。

さや(参政)氏は「参政党の政策は日本人のための政策です。まずは消費税の廃止です!」と。

聴衆から拍手が起きるが、たびたび「中国人」という言葉が出る。敵視している?

「外国人の方自体に何か問題があるわけではない。経済の穴埋めをするために、むやみに外国人労働者を入れてきた日本政治に怒っています」

みねしま侑也(ゆうや/みらい)氏は「分断の時代を迎える中、分断をあおらない人間を国政に送り込むことが必要です。今後、AIは大きなインパクトを与えるし、国防にも関わる。そんなとき、技術がわかる人間が立法機関にいることが重要」。

たけみ敬三(自民)氏は演説の声が野太く力強い。

「活力ある健康長寿社会を見事につくり上げた国として、世界の見本になりましょう!」

自らが体現している。


 
おくむらまさよし(立憲)氏。セールスポイントは?

「保育士としての現場経験。また、気象予報士として、気候変動問題、温暖化に伴う激甚災害を今から先読みして議論できます」

牛田まゆ(国民)氏は、演説では「対決より解決」「手取りを増やす」「人づくりこそ、国づくり」「自分の国は自分で守る」と、党の政策を訴える。

ご自身の強みは?

「聞く力です」

酒井ともひろ(みんな)氏の有権者に伝えたいことは?

「イジメ撲滅。これ一本!」

福村康廣(平和)氏の主な政策は「70歳以上の高齢者に1人当たり毎月2万円寄付。69歳以上の重病患者は医療費ゼロ」。財源は?

「私のポケットマネー!」

桑島康文(やすふみ/核融合)氏は「核融合を普及させたい。すでに1000種類以上の核融合装置を準備しています」

実際にあるんですか!?

「理論、計画はある」

渋谷りく(やまと)氏。

「自分がやりたいことは対米政策。米軍の問題も強く言いたい。潰されても構わない」

奥村よしひろ(国民)氏は街頭演説が熱かった。

「国民のほうを向いた政治が一切行なわれていない! 5年連続税収の上振れ! 国民が必死に生活しているのに、国だけが儲かっている! ふざけるんじゃない!」

吉田あや(再生)氏の主要政策は「教育を最優先」。ご自身の長所は?

「私は普通の人。何者でもないので、その感覚は皆さんと同じかなと思っています」

鈴木大地(自民)氏は初代スポーツ庁長官で水泳金メダリスト。「スポーツは病弱な私を健康にするだけでなく、私の人生を変えてきた。次は政治で社会を変えたい!」

塩村あやか(立憲)氏は、街頭演説で、不妊治療の保険適用、無痛分娩の普及促進など、1期目に取り組んだ実績を語る。ご自身の強みは?

「粘り強いところ。決めたことはしっかりやり抜きます!」

よしざわ恵理(無所属・幸齢党推薦)氏。

「訴えたいのは医療改革。ムダな薬の処方をやめ、適正処方を推進して5兆円の財源を生み出します。これは薬剤師の私でなければできません」

市川たけしま(改革)氏は「竹島を取り戻そう! これ一本です!」。

川村ゆうだい(公明)氏は外科医として「日本の医療提供体制を守り抜く」と主張。

気候変動問題も、医師としてエビデンスに基づいた政策決定を進めていきたい」

おときた駿(しゅん/維新)氏。

「社会保険料を引き下げる! これがすべての元凶だと皆さんにお伝えしたい」

反応はどうですか?

「(負担が増える)高齢者にめっちゃ怒られています。でも応援者もいる」

平野雨龍(うりゅう/無所属)氏。

「今のままだったら日本は中国の植民地になってしまう! 人口侵略が行なわれている!」

過激な演説に反対の声を上げた人と支援者がもみ合う。なぜ熱い支援者が集まっている?「既存政党が言えないことをやりたかった。その気概と覚悟だと思います」

山尾しおり(無所属)氏は、国民民主党の比例公認取り消し後、東京選挙区に無所属で立候補。「中道の信念で政治を動かしたい」と訴える。無所属での選挙は今までと違いますか?

「自分自身の心が自由。特に憲法や皇室の問題は、政党はタブー視してしゃべらないでくれというのが多い。ちゃんと自分の思いを伝えられるのが一番の違い。爽快です」

ちばひとし(誠真)氏は、「消費税は0%! 食料やエネルギーの自給率を100%にしたい!」と訴える。選挙公報には「4毒抜きを取り入れた、命と国を守る農政」と。「4毒抜き」は日本誠真会の代表が提唱する、小麦、植物油、乳製品、砂糖を避ける食事法だ。

増田昇(無所属)氏のポスターは「食欲宣言」という文字が目を引く。

「食欲宣言とは、私たちが『これから食べたいもの』を事前に知らせることで食品ロスをなくす仕組み。私たちは食べたいものを食べないことで、毎年1人当たり約7万4000円の損失を出してるんです」

その数字はどう算出?

「チャットGPT、チャトピちゃんに聞きました」

つじ健太郎(無連)氏。「毎月10万円のベーシックインカムを実現したい。税の再分配ではなく、日銀からの直接給付を財源とする新しい経済システムです」

早川幹夫(みきお/西郷党)氏は「毎月20万円のデジタルベーシックインカムをやりたい。今の日本には西郷隆盛の道義主義が必要です。自由主義、民主主義、道義主義の3つで日本を安定した国にしたい」。

石丸幸人(ゆきと/N党)氏は、出馬会見で「本気で当選を目指して活動する」と宣言していたが、公示日に「政見放送および街頭演説は、自粛させていただく」と発表した。

高橋健司(無所属)氏は「活動は政見放送、選挙公報、ポスター、新聞広告。一番訴えたいのは『三多摩格差是正』。ほかに訴える人がいないから、自分が出るしかなかった!」。

* * *

32人の候補者がいれば、32通りの主張がある。有権者はしっかり比較検討してほしい。

*候補者の名前は「届け出順」に紹介しています。年齢は7月20日時点の満年齢です

取材・文・撮影/畠山理仁 写真/時事通信社(聴衆)

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  • 排外主義をあおるのでは? → オーバーステイや密入国者など、外国人犯罪者を野放している事こそが排外主義を煽っているのです。厳正に対処すべきです。
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