第6戦富士で100戦達成の大嶋和也がサプライズで2025年限りのスーパーフォーミュラ引退を涙とともに発表

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2025年07月19日 19:00  AUTOSPORT web

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100戦記念の記者会見で涙をみせた大嶋和也(docomo business ROOKIE) 2025スーパーフォーミュラ第6戦&第7戦富士
 7月19日(土)、静岡県の富士スピードウェイで全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝レースが行われたが、レース後、今回の第6戦でスーパーフォーミュラ/フォーミュラ・ニッポンの参戦100戦を迎えた大嶋和也(docomo business ROOKIE)の参戦100戦記念の記者会見が行われた。この中で、大嶋は100戦への思いを告げるとともに、2025年限りでスーパーフォーミュラから引退することをサプライズで発表した。

 大嶋は2007年、全日本F3選手権のチャンピオンを獲得すると、2008年にヨーロッパで一年武者修行。2009年に帰国し、PETRONAS TEAM TOM’Sからフォーミュラ・ニッポンにデビューした。2013〜14年、2016年などドライブしないシーズンもあったが、2017年からはレギュラー参戦を続けてきた。

 2020年からはROOKIE Racingのドライバーとして戦い、今季はコンスタントにポイントを獲得するなど活躍を続けてきたが、第6戦富士はちょうど参戦開始から100戦の記念のレース。フリー走行から好調を維持していた大嶋は、第6戦の決勝では素晴らしい追い上げをみせ6位でレースを終えていた。

 そんな決勝レースの後に行われた100戦記念の記者会見では、「あまりこういった記録には興味はあまりないのですが、本当に長くこのレースに参戦させていただいたんだな、と思います。僕は特別にフォーミュラで結果は残せていませんでしたし、厳しい状況のなか、ずっとチャンスを与えてくれたオーナーにただただ感謝です」と切り出した。

「今日はこういう記者会見があると聞いていたので、さすがにポイント獲得もできずにここに来るのはしんどすぎるとプレッシャーを感じていましたが(笑)、テストでもとにかく調子が悪かったクルマがしっかり良くなっていて、非常に楽しくレースができて良かったと思います」

「これまで、一緒に応援してくださるファンの皆さんもずっと悔しかったと思いますし、ずっとトップチームで戦ってきたわけではなく、新しく立ち上げたチームのメンバーと一緒に成長してきて、こういうレースができたことはすごく自信にもなりますし、僕自身すごく嬉しかったです」

 その後も質疑応答が続き、7月20日に控える第7戦、そして今後に向けた意気込みを聞かれた大嶋は「今日の決勝はすごく満足がいく走りができていましたけど、予選はまだまだ課題が残っていますし、今日のレース以上のことをやらなければとプレッシャーに感じています」としつつ、さらにこう続けた。

「せっかく100戦のお祝いの場を作ってもらったのですが、僕自身、今季限りで(スーパーフォーミュラを)下りようと思っています。応援してくれるファンの皆さんになるべく早めに伝えて、最後のレースまで観て欲しいと思っているので、この場でお伝えさせていただきます」

 サプライズの引退発表となったが、この後の質疑応答のなかで、大嶋は大粒の涙を流した。これまで悔しい思いをしたレースが続くなか、今日の第6戦での好走から来る「ホッとした気持ち」、そしてこれまでの戦いが「終わるんだな、と思ったらいろいろ気持ちが出てきてしまいました」と大嶋は涙の理由を語った。

 涙ながらに語った大嶋に対しては、日本レースプロモーションの上野禎久社長からチームカラーの花束が、またROOKIE Racingのオーナーにして、日本自動車会議所の豊田章男会長から記念品が渡された。今シーズンも残り6戦。大嶋の最後のスーパーフォーミュラのシーズンを見逃すわけにはいかなさそうだ。

[オートスポーツweb 2025年07月19日]

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