ママスタ
子どもの口から親にとって衝撃的なひと言が飛び出すことは、よくあることかもしれません。それでも入学してまだ2か月というタイミングで「大学をやめたい」なんて言葉を聞かされたら、親としては驚き、戸惑い、そして大きな不安を感じるのではないでしょうか。
『入学してまだ2か月なのに、息子が「退学したい」と言ってきました』
今回の投稿者さんの息子さんは第一志望だった国立大学に受かることができず、ある私立大学に通っています。そこは親である投稿者さんたちが「第一志望に落ちたらここに通ってほしい」と言って通わせたところ。ところが入学して2か月経ってから、息子さんは「退学をしたい。いまの大学は自分には合わない」と言い出しました。息子さんとしてはいまの大学を退学して、来年に第一志望の大学をもう一度受けたいと考えています。一種の五月病かと考えた投稿者さんは、「しばらく大学に通って、それからまた考えなさい」と説得したのだそうですが……。
親としては退学はNG。再チャレンジするなら自分の力で
『ちなみにわが家ならNO一択。「嫌ならやめろ、別の大学に行きたいなら自力で行け」と言うよ』
『わが家ならまず浪人なんて選択肢はない。「いまの大学をやめるなら自分でどうにかしな」って言うしかない』
子どもからの「大学をやめたい」との言葉に対して、親であるママたちからは厳しい意見が聞こえてきました。「自分で何とかしなさい」というスタンスは、親が「一度決めた進路に対して、子どもが安易に諦めることを許さない」という教育方針の表れなのでしょう。子どもの自立を促したり、自分の選択に責任をもたせるという意図があるのかもしれません。親が働いて得たお金の重みを知り、簡単に諦めずに努力することの重要性を伝えたい、という思いが込められているようにも感じられますね。
親が決めた進学先だったのですが……
息子は納得せずに進学したのかも
ところが今回の投稿者さんのケースでは、お子さんの退学希望の背景に何やら複雑な事情が絡んでいるようです。
『息子自身は第一志望じゃなかったから進学することに納得してなかったんです。でも私たち親が3日間説得して進学すると決めさせました。いまの大学もレベル高いし、うちの身内にも褒められたし、本人が悩むほど悪いところではないのに……。息子本人はアルバイトをしていて、アルバイトのお金じゃ受験の費用に足りないのをわかってるからか、お昼ご飯を抜いてるらしいです。親としては国立大学に行ってくれたらうれしいけど、いまの私立でも就職に響くほどでもないし流石に「悩みすぎでは?」と思っています。夫は激怒中です』
いま通っている大学は、投稿者さんたちが説得して進学を決めたのだそう。ひょっとしたら息子さんは納得しないまま通っている可能性もありますね。親として「身内からも褒められるようなよい大学だ」と認識しているなら、息子さんに対して「悩みすぎ」と感じてしまうのも無理はありません。
気持ちを押し付けられるのが嫌なんじゃない?
それを聞いたママたちの目には、親子の気持ちが大きくすれ違っているように見えたようです。
『落ちたからって行きたくないところに行かせて、やめたいって言えば激怒って……そんな親だから浪人したくても言い出せなかったんじゃない? コントロールしすぎ。息子の意思に任せなよ。バイトして足りないからってお昼まで抜いてるのなら、本人は退学する金銭的負担の意味を十分わかってるよ』
『たぶん、親の押さえつけるような態度への反発も含まれてるんじゃないかな。「親は自分のこと理解しようともしない」って反発心があるのかも。具体的に受験費用や学費はどうするつもりなのか、子どもの考えを聞いてみたら? このまま交渉の余地なく「いまのところを卒業しなさい」で押し通すと、一生恨まれると思う』
投稿者さんたちのコントロールが、息子さんの反発を招いているのではないかという指摘が寄せられました。投稿者さんたちの態度が原因で、息子さんが本当の気持ちを言い出せなかった可能性もありますね。息子さんが親の期待に応えようと頑張った結果、自分の気持ちを抑え込んでしまったのかもしれません。親が子どもの意思を理解しようとせずに自分たちの価値観ばかりを押し付ければ、「親は自分のことを理解しようともしない」という反発心が生まれてしまうのは当然でしょう。
親子での妥協案を見つけよう
『休学して第一志望を受けさせて、それでダメなら今の大学を卒業すると約束させたらどう?』
『子どもが望むなら応援する。だけど保険はあったほうがいいと思うから、一旦休学にしないか子どもと話し合う。保険があると、やっぱり気持ち的に楽だもんね』
親として今回の難しい問題にどのように向き合うか、難しいところですね。ママたちからの具体的な提案として、「休学して再受験する」という方法があげられました。息子さんの意思を尊重しつつ、親としての現実的な心配にも配慮した折衷案といえるでしょう。息子さんもプレッシャーを感じすぎることなく、もう一度自分の本当に学びたい道を目指すことができそうです。
「大学をやめたい」という息子さんのひと言に、投稿者さん夫婦も大きな衝撃を受けたことでしょう。しかしそれは息子さんが自分の将来と真剣に向き合っている証拠でもあります。親の期待と子どもの本音の間に生まれた溝を埋めるためには、まず親が子どもの気持ちに耳を傾けて、わが子を理解しようとする姿勢を示すことが大切なのかもしれません。
文・motte 編集・いけがみもえ イラスト・Ponko
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