【ソフトバンク】モイネロわずか2Kも打たせて取るスタイルで初完封「新しいモイネロ」監督興奮

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2025年07月19日 22:57  日刊スポーツ

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西武対ソフトバンク 完封勝利で8勝目を挙げたソフトバンクのモイネロは「8」のポーズを決める(撮影・滝沢徹郎)

<西武0−4ソフトバンク>◇19日◇ベルーナドーム



ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)がニュースタイルで来日初の完封勝利を飾った。「ドクターK」が西武打線から凡打の山を築き、112球で被安打2。1試合2奪三振は先発転向後最少だった。蒸し暑いベルーナドーム仕様にモデルチェンジしてチーム単独トップの8勝目。引き分けを挟む4連勝に導き、前半戦の首位ターンへ望みをつないだ。


    ◇    ◇    ◇


モイネロが少年時代に戻った。「昔は今日みたいに三振が少なくて、打たせて取るタイプの投手だったんだ」。それは母国キューバで過ごした12〜13歳のころ。「ゴロやフライが多くて、長いイニングを投げていた記憶があるね」。15年以上も前を思い返し、完封経験は「子どものリーグみたいな時はあった気がする」と笑みを浮かべた。


6回を投げ終えた時点で71球、0奪三振。6月6日のヤクルト戦で1試合18奪三振を記録した左腕とは別人のように凡打の山を築いた。「暑さもあったし、西武打線がアグレッシブだったのでコースや高さに(気をつけて)しっかり投げた。なるべく少ない球数でという意識」。2〜8回は無安打。最終的に被安打2、先発転向後最少の2奪三振だ。打たせて取るニュースタイルで来日初の完封勝利。「全球種のコントロールがよかったね。(捕手の)海野のリードもよかったですし、アナリストの人たちと試合前に話せたこともよかった」。試合前のデータ確認も怠らなかった。


小久保監督も「さすがモイネロのピッチング」とうなずいた。省エネスタイルには「暑さ対策もあったのかも分からないけど、今年のこれまでとは全く違う投球スタイル。あのスタイルなら球数も減る。新しいモイネロを見た」と興奮気味。防御率1・27はリーグトップで先発ローテーションの大黒柱だ。後半戦も優勝争いのキーマンになることは間違いない。指揮官の信頼度は増すばかりだ。


これでモイネロは先発転向後のベルーナドームで5勝0敗、防御率0・38。蒸し暑い敵地だが無双の成績を残している。チームは引き分けを挟んで4連勝。貯金「15」は今季最多を更新した。「チームが勝てたことが一番うれしい」。心優しき左腕が頼りになる。


デーゲームで勝利した首位日本ハムと離されず、2ゲーム差を保った。前半戦は残り2試合。わずかに首位ターンの可能性も残している。小久保ホークスは新庄ハムに食らいついていく。【只松憲】

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