マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2025MotoGP第12戦チェコGP 7月19日、2025年MotoGP第12戦チェコGP 2日目のセッションがブルノ・サーキットで行われ、MotoGPクラスのスプリントレースではマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾った。
小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は16位、代役参戦の中上貴晶(イデミツ・ホンダLCR)はリタイアとなっている。
スプリント前に行われた予選では、予選Q1から勝ち上がったフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が今季初となるポールポジションを獲得。ラストアタックの転倒までセッションを通してトップに立っていたマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が2番手、3番手にはファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が入った。
2列目は4番手にマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)、5番手にジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)、6番手にはラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)が並ぶ。今大会が復帰戦となったホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)は12番手、日本勢は中上が20番手、小椋は21番手となっている。
上空には雲が広がるも青空がのぞき、雨に見舞われた初日とは打って変わってドライコンディションとなった。予選では各車フロントにミディアム、リヤにソフトを履いていたが、スプリントでは前後ともにミディアムを選択。また、アプリリア勢とホンダLCRの2台、アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム)はリヤにソフトを選択している。
気温24度、路面温度38度のなか、10周のスプリントレースがスタート。バニャイアがホールショットを奪うも、マルク・マルケスが3コーナーでいきなり仕掛けトップを奪取。その後ろではペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング) が好スタートを切り4番手に浮上した。
アコスタは2周目の1コーナーでクアルタラロをパスし3番手に浮上。クアルタラロの後ろには体調不良から復帰したエネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)が迫る。
マルティンも5台抜きで7番手に浮上。そんななか、2周目にアウグスト・フェルナンデスが中上を巻き込む形で転倒。レース序盤にしてペースが上がらないクアルタラロはバスティアニーニにもパスされ、ラウル・フェルナンデスとベゼッチのアプリリア勢が迫る。
折り返しとなる5周目、マルク・マルケスを追いかけていたバニャイアのペースが突然落ち、アコスタ、バスティアニーニ、クアルタラロに立て続けに抜かれて後退。後方を確認する姿も見られ、5番手にまでポジションを落とす。
そして先頭を走るマルク・マルケスも後方を確認しながら後退。アコスタに先行を許す。しかし、両者ともすぐにペースを取り戻しており、タイヤの内圧が下がったことによる意図的な後退のようだ。
残り3周の時点でアコスタがトップ、以下マルク・マルケス、バスティアニーニ、クアルタラロ、ベゼッチ、バニャイアというオーダーに。2番手にポジションを落としたマルク・マルケスだったが、トップのアコスタの背後につき、逆転を狙う。
そして残り2周、マルク・マルケスが10コーナーでアコスタをパスするとトップでファイナルラップに突入。2台の一騎打ちとなった優勝争いは、マルク・マルケスがペースを上げアコスタに隙を与えない。結局一度もアコスタに仕掛けられることなく、マルク・マルケスがトップでチェッカーを受けた。
2番手にアコスタ、3番手にはベゼッチの猛攻を防ぎ切ったバスティアニーニが入り、KTMが2台そろってトップ3に食い込んだ。
レース直後、マルク・マルケス、アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム) 、そして小椋に対しタイヤの内圧が低い可能性があるとして審議となるが、3人に違反はなかった。
4位にベゼッチ、5位にクアルタラロ、6位にラウル・フェルナンデス、7位にバニャイア、8位にザルコ、9位にはポル・エスパルガロ(レッドブルKTMテック3)が入賞を果たしている。マルティンは復帰戦となるスプリントを11位でフィニッシュ。小椋は16位でのゴールとなった。
[オートスポーツweb 2025年07月19日]