小倉記念に出走するメリオーレム(撮影:下野雄規) 今週で「福島・小倉・函館」3場での夏開催はラストになる。とはいえ馬にも人にもつらい真夏の熱暑コンディションはまだ続きそうだ。
重賞は日曜日にふたつ。小倉競馬場でハンデGIII戦・小倉記念(芝2000m)。そして函館競馬場では早くも2歳戦の重賞GIII・函館2歳S(芝1200m)が行われる。
今週は小倉記念をピックアップ。過去10年データから傾向と馬券のヒントを導き出していこう。
1.成績良いのは何番人気馬?
まずは、上位人気馬の成績からチェックしていこう。
小倉記念では過去10年、1番人気馬は3勝。成績は[3-0-1-6]となっている。成績としては今一つだ。
2番人気馬は[1-3-2-4]と馬券軸候補としては、こちらのほうが期待感は上。しかも近3年は連続して馬券圏内をキープしている。3番人気馬も[1-0-1-8]とパッとしない。
過去10年上位3番人気以外の勝利は5回。4番人気1勝、6番人気2勝、10番人気1勝、11番人気1勝。いかにも荒れる夏のハンデ重賞らしい成績だ。人気薄のアタマ狙いも無理筋ではないということかも…。
2.狙うならば4〜6番人気?
上位勢の信用度はイマイチ。ということで軸選びにはかなり厄介なレースということはわかった。しかし、この1〜3番人気馬までの3頭分の成績としてみると[5-3-4-18]となる。馬券圏内は12回、馬券圏外は18回となっている。
フレームを変えて、これを4〜6番人気馬の3頭分の合計にしてみると[3-6-4-17]。同じ3頭分の総計だが、馬券圏内とすれば13回、馬券圏外は17回でこちらのほうがやや上なのだ。
馬券軸は上位3番人気以内よりは、4〜6番人気から選んだ方がややお得な感じだ。とはいえ、馬券を組む時は「上位人気3頭と、4〜6番人気馬の組み合わせ方」が肝心になってくるということになるだろう。
3.枠順は気にしない?
次に枠順成績を見ていこう。
例年、頭数立てにはかなりバラ付きのあるレースだが、枠に関してはかなりフラットな成績になっている。まず、一番勝利数の多いのは8枠の3回。1〜3枠もそれぞれ2回ずつの勝利がある。逆に勝利がないのが4・5・7枠。しかし馬券圏内30頭で見てみると、勝利のない枠も2、3着で埋まり、かなり平均化していることがわかる。あまり枠順に関しては神経質にならなくても良さそうだ。
4.ハンデで狙えるのは?
過去10年、各年トップハンデ馬は「57〜58.5キロ」に収まる。総計で12頭、勝利は2回あり。成績としては[2-1-1-8]となっている。勝っている2頭のハンデは57キロと57.5キロだった。
一方、最軽量ハンデ馬は「50〜54キロ」に収まり、総計は18頭。こちらも勝利は2回で、成績は[2-0-1-15]。こちらの勝利している2頭は52キロと53キロだった。
つまり勝利している馬のハンデは52キロ〜58.5キロ。先週の七夕賞から比べるとかなり広い範囲の馬が勝利していることがわかる。まあそれだけ小倉記念は難解というのが結論なのかもしれない。