ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)/2025MotoGP第12戦チェコGP スプリント 7月20日、2025年MotoGP第12戦チェコGP MotoGPクラスのスプリントがブルノ・サーキットで行われ、ホンダHRCカストロールのルカ・マリーニは15位、ジョアン・ミルは19位でフィニッシュした。
荒天の初日と打って変わって晴天で迎えた大会2日目は完全ドライコンディションとなった。午前の予選では、Q1に挑んだマリーニは最初のアタックで8番手につける。2度目のアタックで1分53秒157の自己ベストをマークするも、上位2台は1分52秒台にタイムを上げたためQ2進出は叶わず、6番手。スプリントと決勝は16番手グリッドからのスタートとなった。
初日プラクティスで7番手と予選Q2に直接進出したミルは、1度目のランで2回のアタックを実施して1分53秒205の暫定8番手に。2回目のランでのアタックでは、転倒が相次いだものの幸い影響を受けずに全セクターを自己ベストで通過。1分52秒763で5番手と上位グリッドを獲得した。
10周で争う午後のスプリントは、ふたりともに前後ミディアムを選択した。グリッド2列目についたミルだったが、スタート直後にトラブルに見舞われ、さらにリヤのミディアムタイヤが冷えていたことで3コーナーで膨らんでしまい、最後尾に落とす。その後もリヤの温度を上げられないことで追い上げるほどのペースを発揮できず、19位フィニッシュとなった。
一方のマリーニは、1周目で11番手に浮上。しかし、ミルと同様にリヤのミディアムに苦戦し、序盤のレースペースが上がらない。4周目までに15番手に後退するも、背後の小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)からそのポジションを守り切り、15位でチェッカーを受けた。
ホンダ勢においては、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)は予選で9番手を獲得し、スプリントでは8位フィニッシュとポイント獲得を果たした。代役として参戦している中上貴晶(イデミツ・ホンダLCR)は予選で20番手、スプリントでは接触・転倒してリタイアとなった。また、転倒した際に負傷した中上は決勝レースの欠場が決まっている。
ルカ・マリーニ(予選:16番手、スプリント:15位)
「もっと前のグリッドからスタートできていれば、もっと良い結果を出せたと思うけど、今日はとにかく難しい1日だった。スプリントでのスタートはうまく決まったけれど、ポル・エスパルガロ(レッドブルKTMテック3)みたいに追い上げていくには、僕のスピードが足りなかったね。ザクセンリンクの時よりも身体の調子は良くなっていて、短期間でポジティブな改善ができている」
「今日の結果は目標に届いていなかったから、夜のうちに見直して、もう1歩でも進む必要がある。普段通りなら、日曜日に少し改善できるなにかを見つけられるはずだ。ブルノのような大きいサーキットでは、MotoGPマシンのポテンシャルを最大限に活かせるし、改善すべきエリアがより明確に見えてくる。エンジニアたちが努力しているのは分かっているから、少しの忍耐が必要だ」
ジョアン・ミル(予選:5番手、スプリント:19位)
「今日は予選Q2でポジティブなことがあったよ。良いラップタイムを出して2列目スタートを決められたことに満足している。また、FP2でのペースも良かったから、正直、スプリントにはかなり楽観的な気持ちを持って臨んでいたんだ。でも、スプリントではいくつかの問題が発生した」
「ひとつ目はローンチコントロールで、ボタンは押したけど動かなかったんだ。正しく押せていなかったのか、システムの問題なのかはこれからチェックする予定だ。このせいでスタートで2〜3列分ポジションを落としてしまったよ。ふたつ目はリヤタイヤが冷えていたんだ。ブレーキをかけようとしたときに気づいて、3コーナーでザルコを避けるために直進せざるを得なかった。その結果、かなり大きく遅れて最後尾に落ちてしまった。リヤタイヤを温めるのに時間がかかり、タイヤが機能し始めたのは残り2周になってからだったよ。もっと良い結果を出せる要素は揃っていたから、明日までにすべてを確認し直す必要がある」
[オートスポーツweb 2025年07月20日]