ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第12戦チェコGP 7月19日、2025年MotoGP第12戦チェコGP MotoGPクラスのスプリントがブルノ・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは5位、アレックス・リンスは18位でフィニッシュした。
雨でセッションディレイがあった初日とは対照的に、大会2日目は全セッションが完全なドライコンディションで行われた。この日最初に行われたフリー走行2回目で、クアルタラロは全12周を走行し6番手、リンスは全11周を走行し17番手タイムを記録して予選を迎えた。予選Q1スタートのリンスは2回の走行を行い、4周のアタックラップではすべて1分53秒台をマーク。しかし最後のアタックラップの後半で自己ベストを更新できず、予選総合15番手で終えた。
予選Q2にはクアルタラロが出走。序盤から接戦となったこのセッションでクアルタラロはまず2番手タイムを記録しピットへ戻る。各車アタックが加熱した最終盤、他車の転倒によりイエローフラッグが最終セクターで掲示されたが、クアルタラロの最終アタックに影響はなく、1分52秒608で3番手を獲得した。
午後のスプリントは、今大会で最も暑い気温25度、路面温度36度というコンディションだった。フロントタイヤは全車ミディアムだったが、クアルタラロはリヤタイヤに少数派のミディアムを、リンスは多数派のソフトタイヤを選択した。
クアルタラロは3番手をキープしてオープニングラップを終えたが、翌周ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)に先行を許す。4周目にはさらにもう1台にかわされたが、2番手を走行するフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が後続にポジションを譲ろうとペースを落とした隙に、少し離れた位置にいたクアルタラロもバニャイアを抜き4番手に順位を回復した。レース中盤以降は後ろから迫るマシンを抑える展開になり、終盤まで順位をキープしたが、ハイペースで背後に近寄るマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)と接触を交えたバトルの末、ラスト2周で5番手に後退。そのまま5位でチェッカーを受けた。
15番手スタートのリンスは、オープニングラップの混乱に巻き込まれて20番手まで後退。しかし他車の離脱などもあり18番手まで順位を回復すると、その後は前を行くアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)に続いて安定したペースで走行を重ねた。終盤までアレックス・マルケスと近い位置を走行していたが、オーバーテイクはできず18位でレースを終えた。
また、プリマ・プラマック・ヤマハMotoGPのジャック・ミラーはスプリントを12位、ミゲール・オリベイラは13位でフィニッシュし、ワイルドカード参戦のアウグスト・フェルナンデス(ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム)は転倒によりリタイアしている。
ファビオ・クアルタラロ(予選:3番手、スプリント:5位)
「スプリントレースには満足している。周りに多くのライバルがいたので、今日のレースでは自分たちのマシンと彼らのマシンのパッケージを比較することができた」
「ベゼッチのバイクのノイズが聞こえ、彼が自分のバイクのリヤに接触した時のタイヤの感触も感じた。ふたりとも接近していたんだ。このスプリントではミディアムタイヤのグリップに少し苦労したが、彼はソフトリアタイヤを使っていた」
「今日のデータとタイヤ温度を参考に、明日に向けて細かい部分を修正していくよ。レースにはオープンな気持ちで臨みたいね」
アレックス・リンス(予選:15番手、スプリント:18位)
「アレックス・マルケスとアルデグエルとの接触に巻き込まれ、混乱した状況だった。アウト側を走っていたので、マシンを起こさなければまるでドミノ倒しのような展開になっていただろう。その瞬間、僕はほぼ最後尾まで後退した」
「でも、バイクのフィーリングは良好だった。単独走行でのペースも悪くなく、1分54秒台中盤から1分54秒台後半で走っていた。アレックス・マルケスをどこでオーバーテイクできるかを模索していた。このスプリントでは彼よりも良いペースだったと思うし、色々試してみたがオーバーテイクはできなかったので、明日のために情報を収集した」
[オートスポーツweb 2025年07月20日]