相沢さん(仮名)とルーマニア人の妻大事件ばかりがニュースではない。身近な小さな事件の方が人生を左右することも。少子化や未婚・晩婚化が進む現代社会、男女間のすれ違いが恋愛の機会を逃す要因に。今どきの恋愛の課題に迫る、大反響を呼んだ仰天ニュースを特別セレクション!(初公開2021年11月18日 記事は取材時の状況) * * *
男性ならば、だれもが一度は憧れる(!?)金髪美女との国際結婚。
「若い時からずっと外国人と結婚したかったんですよ」
相沢さん(48歳・仮名)もそんなひとりである。彼は現在、日本の地方都市でルーマニア人の妻と二人で暮らしている。ルーマニアは東ヨーロッパに位置する。果たして、どこで出会い、いかにして愛を育んだのか。
二人はとても幸せそうに見える。だが、彼は「あまりに束縛が強くて困っています」と本音を吐露する。そこで、詳しい事情を聞いてみた。
◆ルーマニア女性と結婚した日本男性の悲哀
相沢さんが10歳も年下のルーマニア人女性と知り合ったのは10年以上前。きっかけは、海外の出会い系サイトだった。
「ほとんどの人が海外に住んでいるなか、彼女が『日本設定』にしていたんです。日本に住んでいるならば、すぐに会えるだろうと思ってコンタクトを取ってみました」(相沢さん、以下同)
それは、ただ単純に設定ミスをしていただけだったのだが、なにはともあれ、やり取りをしてみることにした。彼女が日本に興味を持ったのは、日本文学が好きで三島由紀夫や村上春樹を読んでいたからだという。
言葉の壁はあるのだろうか。
ルーマニアの公用語はルーマニア語だが、彼女は英語が得意だった。一方、相沢さんも英語が堪能でコミュニケーション面でも問題なかったそうだ。そして、二人はどんどん親密になっていく……。
◆我慢ができなくなってルーマニアに飛ぶ
やり取りは、主にFacebookだったという。メッセンジャー機能で送られてくる彼女の写真は美しく、虜になっていく。我慢ができなくなった相沢さんは、ついに行動を起こす。
「僕の趣味は海外旅行で、ボリビアのウユニ塩湖までのチケットをかなり前から取っていたのですが、キャンセルしてルーマニアに行っちゃいましたよ」
彼女はルーマニアの田舎に住んでいた。そこは落ち着く場所だったようだ。
初めて会ったにもかかわらず、相沢さんは告白した。彼女からの返事は「OK」で付き合うことになったという。そして、その数カ月後にはプロポーズ。
「彼女のチケット代を出してあげて、日本に呼び寄せました。2週間ぐらい彼女は日本に滞在したのですが、その時にプロポーズしましたね。両親にも紹介しましたが、当時僕の年齢も30代後半だったので、とくに反対されませんでした」
◆ほかの女性を見るだけで「あなた、なに見ているのよ!」
そんな幸せそうに見える相沢さんもルーマニア人妻の「束縛」に困っているようだ。
「付き合いたての頃から現在に至るまで、街で綺麗な女性が通りかかって見ていただけで『あなた、なにを見ているのよ!』と怒られます。また、テレビや動画サイトで女性を見ていると『あなた、なに見ているのよ!』ですよ。結婚して10年も経とうとしているのにこれは少し嫌ですね」
なぜ、彼女はそこまで嫉妬深いのか。相沢さん本人にも落ち度があったのだ。
妻と付き合う以前、フィリピンにいる現地女性と関係を持っていた。ある日「妊娠した」との報告があったという。
「正直、本当に自分の子なのかわからないし、おそらく嘘だと思うのですが、フィリピン女性との関係を断ち切る意味で30万円を振り込んだんです。それはそれで解決したのですが……。
妻が結婚後、僕のFacebookを勝手にのぞいたみたいで。フィリピンの彼女とのやり取りを読んで、激怒したんです。結婚以前の出来事とはいえ、修羅場でしたね」
◆東京出張時の女遊びがバレた理由
相沢さんには遊び癖が少しある。東京出張した際、ふだん束縛されている反動か、ひとりになれた開放感から「吉原」に行ったのだ。
カードで支払うと明細に高額の証拠が残ってしまうため、現金払いをした。だが、自宅に帰ると妻がいきなり「女遊びしただろ!」と、尋常じゃないキレ方をしている。
いったい、なぜバレたのか……?
その原因は、自宅に置いていったiPad。スマートフォンと連携させているため、現在位置の情報が筒抜けになっていたのだ。
1時間以上、そういう場所にいるとなれば、言い訳もできない。相沢さんは土下座して謝ったという。
◆浮気をしていない証拠を逐一送らなければならない
居酒屋でそんな話を聞いていると、相沢さんがおもむろにスマホを取り出して言う。
「今永さん(筆者)、ちょっとお願いがあるのですが。男といっしょに飲んでいるという証拠を妻に送らないといけないので、写メを撮ってもいいですか。本当にスイマセン」
それでも本人は幸せそうだ。最後に夫婦円満の秘訣を聞いてみると……。
「僕が我慢して妥協すればいいだけですよ」
<取材・文/今永ショウ>