車道の向こうに小さな動物…子猫だ! 交通事故で足を骨折も愛情受けて完治 そして届いた「うちにおいで」

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2025年07月20日 17:40  まいどなニュース

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車道の先に何やら小さな動物のような存在が見えました

2024年9月のこと。宮崎県内の幹線道路の片隅に、小さな動物が倒れ込んでいました。遠目には、それがどんな動物なのか確認しにくいものの、歩みよって凝視すると、かなり小さい子猫でした。

【写真】子猫は後ろ足をけがをしている様子で動けませんでした

さらによく見ると、子猫は後ろ足を怪我していて動けなくなっていることもわかりました。状況から見て交通事故に遭ったと思われます。

この現場の近くにはたまたま犬猫愛護団体の咲桃虎(さくもんと)があります。団体メンバーはこの事故に遭った子猫のことを知り、すぐに保護をしたいところでしたが、まずはあえて保健所に連絡をし、いったんは収容してもらうことにしました。

「事例の一つ」と認識してもらうために保健所に要請

どうしていったん保健所に収容してもらうことにしたかには理由がありました。

それは保健所に事例の一つとして認識してもらうことを目指してのことでした。

行き場を失った犬猫について、発表される数字はあくまでも保健所、動物愛護センターに収容されたものがベースです。しかし、実は保護団体や個人ボランティアが、こういった機関を経由させずに保護に至る件数も実に多く、公式な発表よりもはるかに多い犬猫が傷付き路頭に迷っているのが現状です。

そのため、団体代表はこの子猫の事例を公的に記録してもらうために、あえて保健所への収容を促したというわけです。

後ろ足の2カ所を骨折していた

いったん保健所に収容された子猫は、追って団体が引き取ることとなり、すぐに動物病院へ。

獣医師に細かく診てもらうと、子猫は後ろ足を2カ所骨折していました。当初は「そのまま下半身付随になってしまうんじゃないか」と思われましたが、最悪の事態には至らないとのこと。まずはホッとしました。

子猫は自ら立ちあがろうとがんばる姿を見せてくれた

そして、心配する人たちを癒したのは子猫自身が、自ら立ち上がろうと何度も挑戦する姿を見せてくれたこと。

さらに排泄も自分でうまくやり、小さな体で大怪我を負いながらも、たくましい場面を何度も見せてくれました。

子猫の強い精神力、獣医師の献身的なお世話によって、子猫の足はやがて回復。自由に歩けるようになりました。子猫の回復をずっと応援し続けた人たちはこのことをおおいに喜び、そして子猫を褒めてあげました。

追って子猫のもとに「うちの家族になって欲しい」という里親希望者さんからの申し出もあり、見事「ずっとのお家」も掴むことができました。

あのまま幹線道路沿いで動けぬままでいたら、落としたかもしれない小さな命ですが、心ある人たちのサポートによって救われ、幸せにも繋がり本当に良かったです。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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