「1本出演でギャラ300万円」 美貌グラドルは引っ張りだこのセクシー業界 売れ行き不振で契約解除される単体女優も【元セクシー女優が解説】

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2025年07月20日 20:00  まいどなニュース

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元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖

セクシー業界の花形といえば、もちろんセクシー女優です。なかでも企画(シチュエーションや衣装など)を主軸に捉えて複数人の女優が名前を明かさない状態で出演する作品(通称、企画物)ではなく、作品の主軸として単独での主演作品を世に送り出している女優・単体女優は花形中の花形といえるでしょう。

【写真】セクシー女優の多くが避ける「3大NG」 キワモノ枠で生き残る女優たちのギャラは高くない?

そんな単体女優には「ギャラもすごいらしい…」という噂があちこちで囁かれています。しかし実は彼女たちのビデオ出演料は、ほとんどの場合が毎月の固定報酬制。しかもビデオ発売に伴うイベントなどの出演料は多くて1万円ほどと夢のない金額です。

さらに作品の売れ行きによっては、契約更新時に報酬ダウンの話も出てくるため、常に気が抜けない状態になってしまうのが現実です。「稼げてウハウハ、キラキラ生活」なんてイメージが強い単体女優ですが、実際のところはなかなかシビアなんですよ!

単体女優の手取り、ビデオ1本で300万円!?だが……

例えばグラビアアイドル出身で美貌や知名度なども桁違いな女優は、どこのメーカーも専属女優として抱え込みたがるので、事務所がメーカー面接に連れていくと争奪戦になります(笑)。そんなハイレベルな女優の場合は、ギャラもハイレベルなのです。所属契約の1例でいうと、1年契約で年間出演本数が10本で毎月の固定報酬額が手取りで300万円というケースもありました。これが決して珍しい金額ではないというから驚きですよね。

とはいえ永遠に同じ報酬額をキープできるケースは滅多になく、だいたいは契約更新に伴って金額が下がっていきます。作品のセールスによるものの、次年度からの報酬額は100万〜150万程度に落ち着くことが多いです。

初年度の契約を考えると、報酬の大幅ダウンは悩ましいですが、手取りで月収100万もらえる商売はそう簡単に見つからないでしょう。ただこれを良いと考えられない女優は、契約更新のタイミングでスパッと引退してしまいます。

よくスカウトマンが「ハイレベルな女性は、単体で絶対300万円出ます!」といった“誇大広告”を出しますが、鵜呑みにしてはなりませんよ。あくまで一部の人間だけに該当する話であり、驚きの高額は最初だけですからね。

イベント格安、契約打ち切り!試練が多い単体女優

単体女優のデメリットはこれだけではありません。メーカー専属だとリリースイベントへの参加もマストなのですが、実はノーギャラに近いのです。全くの0円ではないけれど、出ても1万円程度。筆者の感覚では拘束時間もそこそこに長く、1人ずつファン対応をして1万円はずいぶんと安い方だと思います。

しかもイベントは毎月1〜2回(日付指定あり)あります。そのためメディア露出の制限がない女優は、通常のお仕事(次回以降の撮影の打ち合わせ、ビデオ撮影、身体のメンテナンス)も割り込んでくる形でイベント営業の予定が入ってくることになり、めまぐるしい1カ月を送ることになるでしょう。

ビデオ撮影の報酬が高くてもグラビアやイベントなど、“その他の仕事”の報酬が少ないため、やはり仕事が好きでないと続きません。おまけにビデオが売れなければ、契約はあっさりと打ち切られてしまいます。

また最近では、AV新法の影響も問題となっています。そもそもAV新法で新たに設けられた規則がどんなものかと言うと、どの作品でも出演契約後の1カ月間は撮影禁止で、さらに全撮影が終了した後の4カ月間は作品公開が禁止というものです。さらに作品公開から1年間は、出演者に無条件での契約解除の権利があります。

元々は悪いスカウトマンに騙されて、セクシービデオの撮影に無断で参加させられるような被害を防ぐために作られた被害防止・救済法なのですが、これによって撮影後4〜5カ月経たないと作品をリリースができなくなってしまったのは事実です。

この事態によって、たとえ話題の逸材がデビュー決定となっても、すぐにはビデオを発表できず、事務所やメーカーが女優に報酬だけを支払う期間ができてしまったのです。そのため以前よりもビデオセールスの数値に事務所もメーカーもシビアになってしまい、売れ行きが悪ければお情けの契約延長はなくなりました。

そして成績が良くない女優は他メーカーへの移籍もままなりませんので、あっという間に単体の肩書が外れてしまうとか。そうなるとセクシー女優業界からの撤退か、企画物ビデオに出演する名もない女優のひとりになるかの選択が迫られてしまいます。

このようにセクシー女優業界は、本当に試練が多いです。脚光浴びるぶん苦労が絶えないとなると、お金だけを追いかけるだけでは向かない商売だなと改めて思います。それと同時に、何年、何十年も人気を継続し、働き続ける女優たちには、筆者はつい尊敬の念を抱いてしまうのでした。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

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