Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing) 2025スーパーフォーミュラ第6戦&第7戦富士 7月20日に静岡県の富士スピードウェイで行われた、2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権の第6戦でHAZAMA ANDO Triple Tree RacingのJujuは、全22台中17番手グリッドからスタートしたが、決勝は接触の影響で10ラップ遅れでフィニッシュし未完走扱いとなった。
レース後にJujuは、第6戦を踏まえて臨んだ予選や決勝レースでの接触、その中で実感したチーム力やシーズン後半へ向けた手応えについて語った。
■Q2進出へ賭けた予選。決勝の接触は「しょうがない」
土曜日の第6戦を終えた時には、予選Q2進出も見えてきたと語っていたが、迎えた第7戦の予選はその可能性に賭けて大きくセットを変更して臨んだという。
「第6戦の予選はQ2に行くまでもう一歩だったので、今日はかなりセットを変更して挑んだのですが、結果的にはそれがうまくはまらなかったかなと思っています」
「ただ、チームのみんなが今日へ向けて、『Q2にいくぞ』という気持ちでクルマを作ってくれましたし、そのなかでも後ろにクルマがいるタイムをマークできたので、前進できているのだろうなと感じる予選でしたね」
しかし、17番手から挑んだ決勝レースでは、1周目のダンロップ・コーナーで高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)と接触し、緊急ピットインを余儀なくされた。そのシーンを振り返る。
「2台でダンロップ・コーナーを立ち上がった際に、私が縁石に押し出されるような状態になりました。そこで、ソーセージ縁石(丸く盛り上がった形状の縁石)に乗ってジャンプしてしまいました」
「そのジャンプではマシンにダメージはなかったのですが、着地した後に高星選手のマシンとぶつかってしまい、自分のマシンの左フロントと、相手のリヤ部分がヒットしてしまいました」
「レースですから、こうしたことが起きるのはしょうがないと思いますし、レース後には高星選手から声をかけていただいてリスペクトを感じました」
レーシングアクシデントと判定されたこの接触によってJujuは緊急ピットインをし、マシンはガレージイン。「これはもう走れないかな」と感じたというが、チームはフロントウイングの交換をはじめ、足回りのダメージを修復して10周遅れでマシンをコースに送り戻した。
「チームのみんなが短時間でマシンを直してくれて、その後も走らせてくれました。この時は、スタートしたタイヤを次のレースに残しておこうという考えもあって、少し古めのタイヤをつけて出ていきました」
「接触の影響でアライメントのバランスが崩れてしまっていた部分もあるかと思いますが、レースペース自体は決して悪くはなかったと思いました」
リザルト上では未完走扱いとなった第7戦だが、予選での手応えやマシンの修復劇からさらなるチーム力を感じたという。Jujuはリタイアせずにマシンをコースに戻してくれたチームの働きに感謝するとともに、シーズン後半へ向けた手応えも語った。
「あの状況の中でクルマを直してくれたチームのみんなに感謝していますし、次こそは絶対にQ2に進出して、決勝でもポイントも獲ろうとみんなで話しましたので、本当にこのチームでレースをやってよかったなと思います」
「こうして、Q2進出が見えてきた雰囲気もそうですし、レースペースも第6戦に比べて確実に前進していると思います。自分たちのターゲットである、Q2進出と決勝でのポイント獲得に近づいてきた実感があります」
今季新興のHAZAMA ANDO Triple Tree Racingとともにシーズン前半戦を戦い抜いたJuju。2戦連続で予選に表れたスピード向上の兆候と、決勝中の修復劇に表れたチームの結束力をもとに、シーズン後半戦では初のQ2アタックと決勝でのポイント獲得を期している。
[オートスポーツweb 2025年07月20日]