当選確実となった候補者名の前で、撮影に応じる日本維新の会の(左から)前原誠司共同代表、吉村洋文代表、岩谷良平幹事長=20日午後、大阪市北区 日本維新の会は参院選で、本拠地の関西以外では苦戦を強いられ、党勢回復につなげることができなかった。吉村洋文代表(大阪府知事)は20日、大阪市内で記者会見し、「関西では何とか土俵際でとどまることができたが、全国的に見ると非常に厳しい結果だ」と硬い表情で語った。
吉村氏は目標に掲げた6議席以上は達成する見通しを示した上で、「最低限、仲間を減らさない目標は達成できたが、参政党や国民民主党が大きく(議席を)伸ばす中、それでいいとは思っていない」と強調。自身の進退に関し、代表選の実施可否を判断する地方議員らによる投票に委ねるとし、「代表選をするべきだとなれば出ない。執行部にも入らない」と明言した。
一方、維新は今回改選となった参院議員が当選した2019年参院選では10議席を得ており、党内には目標が「低過ぎる」との声もあった。吉村氏は「仲間割れしている印象は良くない」と述べ、執行部の責任を追及する動きを早くもけん制。改革政党としての原点回帰と党内の結束を呼び掛けた。
自民、公明両党が議席を減らす中、吉村氏は連立入りの可能性について「現時点で考えていない」と否定。「政策ごとに是々非々で進める」と従来の姿勢を堅持する考えを示した。