<西武1−4ソフトバンク>◇21日◇ベルーナドーム
見タカ! ソフトバンクが、今季最長6連勝で球宴前のラストゲームを締めた。先発の大津亮介投手(26)が、約2カ月ぶりの1軍登板で今季初勝利。6回5安打1失点の好投で、2軍再調整を言い渡した小久保裕紀監督(53)を見返した。前半戦は51勝34敗4分けのリーグ2位でフィニッシュ。首位の日本ハムとは2ゲーム差で、指揮官は後半戦での猛追を誓った。
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無駄な2カ月ではなかった。2軍で磨いてきたフォークを中心に、大津が西武打線を手玉に取った。1回1死一塁ではデービスを投ゴロ併殺。4回無死では渡部聖を空振り三振に斬った。「思うように投げられたボールが多かったので良かったです」。昨季は前半戦だけで6勝。苦しんだ今季はこの日、ようやく初勝利をつかんだ。
開幕から決め球に苦しみ、5月17日に不振で出場選手登録抹消。苦手だったフォークの精度向上を目指し、投球フォームも微修正した。縦変化のボールにキレを出すため、前腕の使い方を変えた。自主トレの師匠、オリックス山岡に似た投球フォームだが「山岡さんに似せようと思ったわけではなく、結果的にそういうフォームになりました。よく似てるって言われます」。2カ月ぶりの1軍登板で6回1失点。筑後の“特訓”の成果を発揮した。
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小久保監督も「俺を見返してやろうという怒りの投球だったんじゃないですか」と冗談交じりに笑顔を見せた。「2軍の取り組みからそうでしょう」。指揮官は、筑後で黙々と技術向上を図る姿を見ていた。「エネルギーに変えるものはなんでもいい。後半戦も今日ぐらい投げてくれると頼もしい」と期待。大津は「見たか」と言わんばかりの好投で先発ローテーション入りへアピールした。
今季最長6連勝という最高の形で球宴前のラストゲームを締めた。5月1日には最大借金7の単独最下位だったが、終わってみればリーグ2位。貯金17という驚異のV字回復を見せ、オールスターブレークに入る。
指揮官は後半戦のポイントを「一番は日本ハム戦じゃないですかね。すぐに直接対決が始まる。そこでしっかりとらえられるチーム状態にならないとペナントを制するのは厳しいと思う」と語った。後半戦の2カード目、29〜31日にエスコンフィールドで日本ハム3連戦が控えている。新庄ハム猛追の戦いは、まだまだ続く。【只松憲】
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