切り付け事件のあった、東京メトロ南北線東大前駅で警戒する警察官ら=5月7日、東京都文京区 東京都文京区の東京メトロ南北線東大前駅で5月、東京大3年の男子学生が切り付けられた事件で、鑑定留置中の無職戸田佳孝容疑者(43)=殺人未遂容疑で逮捕=について、東京地検が留置期間を8月22日まで1カ月延長したことが22日、関係者への取材で分かった。
当初の留置期間は5月21日〜今月22日までの約2カ月間だった。地検は刑事責任能力を調べるため、より詳しい精神鑑定が必要と判断したとみられる。
事件は5月7日夜に発生。戸田容疑者は電車に乗ろうとした男子学生を背後から包丁で切り付けた上、車内まで追い掛け、さらに2回ほど襲った。男子学生は首や額など3カ所に切り傷を負い、取り押さえた乗客の男性も手の指にけがをした。
捜査関係者によると、同容疑者は「生活が立ち行かなくなったことも事件を起こした理由の一つだ」などと話していた。警視庁は、生活困窮が事件の引き金となったとみている。