認知症のおばあさん宅から保護された猫→2匹の愛猫を見送って寂しくなったお家に 今では飼い主の「頼れる妹」

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2025年07月22日 15:30  まいどなニュース

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お迎え直後、怯えていたアメリちゃん(画像提供:cittaちゃん)

Xユーザーのcittaちゃん(@citta61386258)が、元保護猫「アメリ」ちゃん(女の子)をお迎えしたのは、2匹の愛猫との別れがきっかけでした。

【写真】6歳の誕生日を迎え、穏やかな表情を見せる美ニャン

もともと「ミックス」ちゃんと「かのん」ちゃんという2匹の女の子の猫と暮らしていた飼い主さん。ところが、かのんちゃんは2014年に15歳で、ミックスちゃんは2019年に21歳で虹の橋を渡ったそうです。

「猫の気配がしない、ひっそりとした家での生活をとても寂しく感じていました。そこで新しい子を迎えようと家族で相談し、2019年の12月頃から保護猫の里親募集サイトを見るようになりました」

先代のミックスちゃん、かのんちゃんはどちらもタウン誌の里親募集コーナーを通じてお迎えしたそう。夫婦ともに仕事があったので、多少の留守番ができる成猫を希望し、迎え入れた子たちだったといいます。

そうして飼い主さん夫婦は、再び猫との暮らしを望むようになりました。

「今回も1歳を過ぎた子たちの中から探すことに。そこで目に飛び込んできたのがアメリでした。クリーム色で大きな目と小さな鼻が印象的なサクラ耳の女の子。写真を見せると夫や娘もビビッときたようで、すぐにそちらの保護団体さんに連絡し、暮れも押し迫った頃に家族みんなでお見合いに伺いました」

飼い主さん一家は早速、アメリちゃんに会いに行くことに。そこで印象的な姿を目にしたそうです。

「アメリは、保護部屋の隅っこでベッドに座り、じっとこちらを見ていたんです。『サクラ耳のこの子を幸せにしたい』と心に決めていた私たちは、翌年のお正月から一緒の暮らしを始めました」

家の中で行方不明!? 家族総出で探したことも

最初の数日はケージの中で過ごしてもらい、その後、少しずつ部屋に慣れてもらうことに。でも最初は怖がって家具やカーテンの後ろに隠れ、近づくとシャーシャーと威嚇。時には引っかかれることもありました。

「ある時、どこを探しても姿が見えず、とても慌てたことがありました。先代の子たちも、ふとした瞬間に家具の引き出しに潜り込んだりしたので、家中の引き出しを開け、床を這いつくばって家具の下を探しても見つからず…。血の気が引いて半泣きになりながらふと上を見上げたら、キッチンの換気扇の上に座ってこちらを見ているアメリと目が合いました。ホッとしたと同時に、その様子がかわいくて慌てて写真を撮ってしまいました」

緊張の日々で疲れていたのか、本棚の上に用意した猫ドームで寝るようになり、ご飯を用意するとお皿のところに来るように。少しずつ緊張の糸が解けていったそうです。

「私たちも無理に触らず自然に任せて過ごしているうちに、ソファに座る私の足元に来るようになり、1カ月ほどすると膝にも乗ってくれるようになりました。膝の上で眠るアメリのゴロゴロ音を聞いた時は、とても嬉しかったのを覚えています」

ちょうどその頃、新型コロナの拡大が始まり外出が減ったことで、アメリちゃんとの距離が縮まるきっかけになったのではないかと飼い主さんは振り返ります。

「あの頃は家に籠りがちで気分が滅入ることも多かったですが、アメリがいてくれたおかげで家の中でも和やかな気持ちで過ごすことができました」

“頼りになる妹”のような存在になったアメリちゃん

アメリちゃんは現在6歳。一見クールでプライドの高いお嬢様風ですが、実はヤキモチ焼きで甘えん坊なのだそうです。

「特に私が(同居猫の)朔ちゃんを可愛がっていると、遠くからジトッとした目で見つめてくるのがおかしいんです。冬には必ず私の顔の横で丸くなってくっついて寝ています」

ケンカも強いアメリちゃん。朔ちゃんがアメリちゃんのテリトリーであるキャットタワーのてっぺんを狙おうとすると、ヘビのような強烈なシャーと素早い猫パンチで追い払うそうです。

「なので朔ちゃん用にもう1台タワーを購入しました。几帳面な性格で、体のお手入れは時間をかけて丁寧に丁寧にやっていて、その様子はまさにお嬢様。ただ、爪切りが大嫌いですぐに気づかれて逃げられるので、眠ってボンヤリしている時を狙って夫と2人がかりで切っています」

話しかけるとじっと目を見て聞いてくれるアメリちゃん。

「愚痴を聞いてもらったり、相談したり…。本当に頼れる妹って感じなんです」

アメリちゃんはもともと認知症のおばあさんの家で暮らしていたそうです。保護された時は本当はTNRされる予定で耳もカットされていましたが、人馴れしていて若かったことから、急遽里親募集に切り替えられたといいます。

「もしその時にTNRされていたら、アメリは地域猫として過ごしていたはずです。ソファでのんびり横たわり、気に入らないご飯は食べず、テレビの天気予報の指し棒にじゃれついて…と気ままな家猫生活を満喫しているアメリを見ると、本当にラッキーだったね、と思います。私たちもアメリに出会えていなかったので、里親募集してくださった保護団体さんには感謝の気持ちでいっぱいです。そろそろ中年期になってきたので健康が心配ですが、ストレスを感じないようにのんびりと過ごして、このまま元気に長生きしてもらいたいと思っています」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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