鹿児島県の悪石島へ帰島するため、フェリーに乗船する避難者ら=16日、鹿児島市 トカラ列島近海を震源とする群発地震で、鹿児島県十島村は22日、悪石島などからの避難者が25日夜以降の村営船で帰島する見通しだと明らかにした。村によると、親元に戻った山海留学生らを除いた現在の避難者は9人。今後、帰島の意思を確認するという。
6月に群発地震が始まってから21日で1カ月。最近は地震活動が小康状態となり、震度4以上の地震が5日間発生しないとする帰島条件を満たした。
一方、村は悪石島と小宝島の全世帯を対象に、生活支援の一環として給付金支給の検討も始めた。具体的な支給額は未定で、財源には村がふるさと納税を通じ集めている災害支援寄付金を活用する。
気象庁によると、この群発地震で体に感じる震度1以上の地震は1カ月で累計2200回を超えた。揺れの最大は震度6弱が1回で、5強が3回、5弱が4回発生した。
今月17日以降は回数が少ないが、同庁は引き続き最大震度6弱程度の地震に注意を呼び掛けている。