阪神は22日、新外国人投手として、四国IL高知でプレーしていたラファエル・ドリス投手(37)と選手契約を締結したと発表した。1年契約で年俸10万ドル(約1450万円)、背番号は「85」。16年から4年間阪神に在籍し、球団外国人最多の96セーブも記録した“元助っ人”。6年ぶりの復帰となるが、竹内孝行球団本部副本部長は「十分通用する」と太鼓判。今季の支配下選手登録枠70人がすべて埋まり、独走優勝を目指すリーグ後半戦へ準備万全だ。(金額は推定)
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若虎をきりきり舞いさせたドリスの投球が、復帰の決め手の1つとなった。竹内球団副本部長は「うちの打者が、なすすべなく3者凡退であっさり打ち取られたあたりを見ても。1軍とレベルは多少違うとはいえ、力を発揮してもらえると思いました」と太鼓判を押した。
5月27日の阪神2軍と独立リーグ連合の交流戦。ドリスは6回に6番手で登板し、先頭の福島を二ゴロに抑えると、続く戸井を初球で遊ゴロ。最後は前川に3球フォークを投じ、すべて空振りで三振を奪った。
球団は右の中継ぎ投手を補強ポイントに掲げ、他球団の調査も進めてきた。「レベルの高い選手はなかなかトレードでも、うちが(球速)150キロの投手を出せるかと言えば、うちも出せないですし、相手も出してくれるわけでもない」。そこで白羽の矢が立ったのが、元助っ人だった。
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前回在籍中の17年には、当時の球団最速161キロも計測。37歳となった今は球速こそ落ちたものの、経験がものをいう。「(投球)術はもちろん持ってますし。真っすぐ、フォーク、スライダー、キレもありますし、そのあたりなら十分通用するんじゃないかと思っています」。球団外国人最多の96セーブも記録し、“ベテラン”としての存在感にも期待。竹内球団副本部長は「いてくれれば精神的な経験値を、若い投手たちに伝えてくれることもある」と話した。
総力戦となる後半戦。すでに日本でプレーし、藤川監督とも現役時代から親交のあるドリスなら、すぐにブルペンのピースとしてハマりそう。23日には2軍SGLで初練習を行う予定だ。「切り札といいますか、そういうところになりえる可能性はあるかなと思います」。ドリスも「タイガースは私のファミリーであり、家に帰ってきたような気持ち」とコメントした。
支配下を勝ち取った育成ルーキー早川、新助っ人ハートウィグに加えてこれで支配下選手登録枠いっぱいの70人。独走優勝へ、準備が整った。【磯綾乃】
◆ラファエル・ドリス 1988年1月10日生まれ、ドミニカ共和国ラ・ロマナ出身。04年に米球界入りし、11年カブスでメジャーデビュー。16年から阪神で4年間プレー。17年は37セーブでタイトルを獲得。阪神在籍96セーブは外国人最多。NPB通算208試合登板で13勝18敗96セーブ28ホールド、防御率2・49。20、21年はブルージェイズに在籍。メジャー通算103試合で6勝9敗12セーブ13ホールド、防御率4・57。24年から四国IL高知でプレー。196センチ、106キロ。右投げ右打ち。
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