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JR東日本は7月22日、6月に山形新幹線の新型車両「E8系」で相次いだ故障について調査した結果、補助電源装置内の電力を変換する半導体素子に不具合があったことが分かった。
対策して安全を確認した上で、8月1日からE8系の単独運転を順次再開する。
これまで、補助電源装置計内部の半導体素子が損傷したことが分かっていたが、その原因を調査していた。補助電源装置は、車両の各機器に必要な電力を供給する装置。故障すると、冷却装置が作動せず、モーターも駆動できなくなり走行不能になる。
調査は、補助電源装置の中にある、電力を変換する半導体素子と、それを動かす制御基板を組み合わせて行った。
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その結果、ある時期以降に製造された半導体素子について、これを制御する電流が従来よりも大きくなっており、制御基板に想定より高い電流が流れて周囲温度が上昇していたことが分かった。
さらに、気温上昇も影響して制御基板内の保護素子が誤動作。過大な電流が半導体素子に流れたことで半導体素子が損傷し、主変換装置への電力供給が停止したという。
対策として、制御基板の保護素子の設定を見直し、制御する電流が増えたり、周囲の温度が上昇しても誤動作しないよう改良。安全を確認した上で順次営業運転に投入する。
E8系は2024年3月に営業運転を開始した山形新幹線の新型車両。最高速度は時速300kmで、2025年度内に従来のE3系から置き換える予定だった。6月17日に4編成が相次いで故障し、合計6台の補助電源装置で故障が確認されていた。
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