池江璃花子、自信隠さず「久しぶりに結果出せるはず」ロス五輪へ最初の「勝負」世界水泳

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2025年07月23日 19:57  日刊スポーツ

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世界選手権が行われるシンガポールへの出発前、羽田空港で思いを語る池江璃花子(撮影・松本航)

競泳日本代表の主将を務める池江璃花子(25=横浜ゴム)が23日、世界選手権開催地のシンガポール入りした。27日の競泳開幕に向け、出発前の羽田空港で取材対応。50メートル、100メートルバタフライに出場し、初のメダル獲得へ50メートルに注力してきた。新たに28年ロサンゼルス五輪の実施種目となった短距離で、目標の「帰ってきた世界のスプリンター」を体現する。日本競泳陣は複数メダルと入賞14以上を目指し、27日から8月3日まで続くレースに臨む。


  ◇   ◇   ◇


中学3年生での初出場から、10年が経過した。主将の肩書を背負った池江は、自らの取材後も後輩2人の質疑応答を見守った。拠点はオーストラリア。3月の日本選手権で4度目の世界切符をつかんでからは、遠隔でチームづくりに参加してきた。25歳は「チームのために泳ぐというのも、競技力が向上する要因」とし、自らへと矢印を向けた。


「名前ばかりが知られて、結果が伴っていなかった。しっかりここで“結果も伴う選手”になって、戻ってこられたらと思います」


2日前の壮行会。見守るファンへ「帰ってきた世界のスプリンター」と記したパネルを掲げた。近年にない高揚感で思い出したのは7年前のジャカルタ・アジア大会。6冠達成で大会全体MVPに輝いたころと似ていた。当時は高校3年生で「結果は出せるから、注目されるだけしてほしいぐらいの気持ち」とほほ笑んだ。白血病との闘病を経て「最近はそういう感情もなくなった。ここにきて『久しぶりに結果を出せるはずだから、応援していただきたい』という気持ちが増えてきた」と正直に言った。


照準は50メートルに定める。米国の22歳ウォルシュが頭一つ抜け、銀メダル以下は混戦と予想する。トップ選手が集った23年福岡大会のメダルラインは25秒46。池江も3月の日本選手権で25秒41をたたき出し「すごく自信になった。予選から25秒5より速く泳いで、1本1本自信をつけて決勝にいきたい」と青写真を描いた。


水面に顔を出してからの泳ぎに自信を持ち、ターンなし一本勝負のレースに全てを懸ける。堂々とした口調で、大舞台を見据えた。


「(最後の)タッチで“うまく合わせられた人勝ち”という印象はあります。そこで全ての運を使い果たせたらいい。本当に今回はメダルを狙っています。ロサンゼルスでメダルを獲得できる自信もつくと思うので、未来に向けたレースができたらいいと思います」


五輪までは3年。最初の勝負が始まる。【松本航】

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