「この街は生きづらい」と感じていた僕が、同性パートナーの「東京に一緒に来て」に即答した理由 ふたりが選んだ穏やかな日々【漫画】

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2025年07月23日 20:10  まいどなニュース

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パートナーからの宣言に即OK!(ユータロさん提供)

恋人からの突然の「転勤になったから一緒に来てほしい」宣言。どんなに好きな相手でも、人生の大きな転機には迷いや不安がつきものです。ユータロさんが描くコミックエッセイ『僕らの上京物語』では、この宣言を受けた作者自身が、どのように考えて答えを出したのかが綴られています。

【漫画】いつかは出て行こうと思っていたから…「僕らの上京物語」全編を読む

当時、経理職2年目のアラサー男性のユータロさんは、九州の地方都市で暮らしていました。隣県に住む同性パートナーのジンさんと離れて暮らし、月に2〜3回会って関係を育んでいました。

そんなある日、ジンさんから真剣な表情で「東京へ転勤が決まった。一緒に来てほしい」と切り出されます。突然の話に驚いたユータロさんでしたが、迷うことなく同行を決意。「この街は生きづらいから、いつかは出て行こうと思っていたから」と語ったユータロさん。当時暮らしていた街に息苦しさを感じ、いつか離れようと心のどこかで思っていたのです。

ふたりで積み重ねる、静かな幸せのかたち

上京後は、「東京=キラキラした場所」というイメージとは裏腹に、ユータロさんの日常は淡々としたものでした。パソコンに向かって仕事をこなし、帰宅後は台所で夕食の準備をする毎日です。この一見地味な日々のなか、ユータロさんはジンさんと並んで食卓を囲む穏やかな時間に、じんわりとした充実感を覚えるようになりました。

なかでも楽しみなのが、ふたりで過ごす「おやつの時間」です。ユータロさんは、美味しいおやつに感激すると、ジンさんにも「一口食べる?」とすすめることがあります。好きな人と「おいしいね」と言い合える時間は、それだけで十分嬉しいもの。華やかな東京の中で、ふたりはささやかだけれど、確かな幸せを見つけています。

そんなユータロさんに、同作で描かれたエピソードについて話を聞きました。

転機の決断、その胸の内にあったもの

ー転勤の話が出る前から、一緒に暮らすことを意識されていたのでしょうか?

 はい、元々は一緒に住むことも視野に入れてお付き合いしていたので、転勤や東京行きは突然でしたが、一緒に上京することはすんなり決断できました。

ー上京は大きな決断だったと思いますが、すぐに決められたのはなぜでしょうか? 不安や迷いはありましたか?

実際は一晩くらい寝かせたと思いますが、割と即答だったと思います。以前から政令指定都市以上の街で住みたいねという話をしていたので、東京転勤は渡りに船でした。葛藤はなかったのですが、自分自身が転職できるのかという不安や、親に何と説明するのかという面では迷いました(結局強行突破しました…笑)。

ー当時の決断を、今あらためてどう感じていますか?

東京は匿名性の高い社会なので、僕にとっては生きやすく、来てよかったなと思っています。おいしいスイーツの店も多いですし(笑)。

(海川 まこと/漫画収集家)

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