<マイナビオールスターゲーム2025:全パ5−1全セ>◇第1戦◇23日◇京セラドーム大阪
キング輝が球宴でも規格外のパワーで魅せた。「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦が京セラドーム大阪で開催され、全セの阪神佐藤輝明内野手(26)がホームランダービーで出場4選手中、最多の11発を披露。準決勝で日本ハム清宮幸に競り負けたが、全パの三塁コーチを務めた新庄監督から「すごいね!」と2冠を走るシーズンの活躍を絶賛された。試合では球宴史上、球団初となる3番森下、4番佐藤輝、5番大山の中軸も結成。首位を走る虎の主力たちが地元大阪の夜を沸かせた。
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規格外すぎる佐藤輝の弾道に、京セラドーム大阪の観衆がどよめいた。試合前のホームランダービー。虎の主砲は、右翼5階席への特大アーチを連発した。推定飛距離は驚異の140メートル。地元関西で開催の夢の祭典。阪神ファンだけではなく、球場全体の野球ファンから大歓声を浴びた。
「僕はもう満足です。いい当たりも出たので」
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準決勝で日本ハム清宮幸と対決。先攻で前半の1分間は1本のみだったが、後半はエンジン全開で4連発も含め、5本を上積みし、計6本をマークした。だが後攻の清宮幸が約10秒を残して7本に到達し、惜しくも決勝進出を逃した。「打ち過ぎでしょー」と脱帽。「次も頑張れよと言いました」。決着後は1学年下の左の主砲と抱き合ってたたえ合い、エールを送った。
過去2回は初戦敗退だったが、1回戦はオリックス頓宮を5−3で下した。3度目の出場で初勝利。本数は清宮幸の9本を上回り、この日出場した4選手で最多の11本塁打を放った。ファン投票で、三塁部門とホームランダービーでダブル1位選出された虎の主砲が、両リーグ断トツ25本塁打の実力を存分に発揮した。
日本ハムのスラッガーらと激闘を繰り広げた後は、全パの三塁コーチを務めた新庄監督からのエールをもらった。3回に三塁の守備に就いている際に、直々に話しかけられた。「『すごいね! この調子で頑張って!』と声をかけていただいたので頑張りたい」。本塁打と打点でリーグ2冠を走る男に、これ以上ありがたい“力水”はない。
阪神のOBの新庄監督はかねてから、佐藤輝を気にかけてきた。プロ2年目の22年2月の春季キャンプの練習試合で対戦した際に「いいフォームだったね。素晴らしい」と絶賛するなど佐藤輝に関するコメントは多い。今年6月5日の交流戦で、通算100号を目の前で達成した際にも、ベンチ前に出て拍手で祝福。うれしいサプライズに佐藤輝も頭を下げて応えた。
2年ぶり4度目の球宴で、初めて全セの4番を任された。結果はオリックス宮城らの前に3打数無安打。「明日は1本打てるように頑張ります。いろんな会話もできました。明日もあるので。楽しみたい」。横浜に舞台を移す24日の第2戦。新人時代の21年以来、4年ぶりのアーチでハマスタを沸かせたい。【塚本光】
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▼全セのクリーンアップトリオは3番森下、4番佐藤輝、5番大山と阪神勢が独占。球宴で同一球団のクリーンアップトリオは70年第3戦3番王、4番長嶋、5番柴田(巨人)77年第3戦3番張本、4番王、5番柴田(巨人)02年第1戦3番高橋由、4番松井、5番清原(巨人)24年第2戦3番近藤、4番山川、5番栗原(ソフトバンク)に次いで5度目となり、阪神は初めて。
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