<マイナビオールスターゲーム2025:全パ5−1全セ>◇第1戦◇23日◇京セラドーム大阪
モイネロ劇場、再び! ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦(京セラドーム大阪)で“スイッチピッチャー”を披露した。3回から2番手で登板。4回2死で全セのファビアンに対し、右投げで三飛に打ち取った。昨季の日本シリーズではスイッチヒッター披露。まさかの「両投げ両打ち」というステータスが明らかになり、球場がどよめいた。
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試合が一瞬だけ中断した。モイネロがグラブを変更している。4回2死。チームメートの藤井から譲り受けた右投げ用だ。球場がざわついても関係ない。ファビアンに初球124キロを投じ、大歓声が京セラドーム大阪を包んだ。「全体的に楽しかった。右でも投げられていい思い出」。先発投手としては初のオールスター。「右のモイネロ」はプロ野球ファンの記憶にしっかり刻み込まれた。
オールスター前から右投げの練習はしていた。子どものころ、投手以外のポジションでは右投げだったという。「右で投げていたことを知っている人からも『投げてみたら?』っていう話があった。チャンスがあったので投げてみようかなと思って」。本職の左腕では150キロ超えだが、右腕では124キロ止まり。「当てるのが怖くて、あんまり球速が出なかったのがちょっと残念だったね」。直後は物足りなそうな表情をしていたが、全パ小久保監督も知らなかったサプライズ投球だ。モイネロは「あのピッチングを見せてクローザーにいけるかな」と陽気に笑った。
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昨季の日本シリーズでは両打ちを披露した。右打席で犠打成功。左打席では大きな弧を描く飛球を放った。先発としてもチームを勝利に導くなどモイネロ劇場を展開。頂上決戦で見せた異例のプレースタイルは、12球団のスターが集う球宴でも再び見せた。「1回やったことがあるっていう実績ができたのでいいと思います」と「両投げ両打ち」を自認した。
2番手として2回1安打無失点の好投。全パの第1戦白星に貢献した。投じた20球中、18球がストレート。「真っすぐを投げてバッターが打つのは、それはそれでオールスターではいい結果になる。右でも全部真っすぐのイメージだったね」。少年のように野球を楽しむモイネロが、球宴に新たな歴史を刻んだ。【只松憲】
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