日米関税交渉の合意を伝える米政府の投稿=ホワイトハウスのX(旧ツイッター)より 【ワシントン時事】米政府は23日、日本との関税合意で、日本が米国からのコメの輸入を75%拡大すると発表した。日本は米国への市場開放で合意しており、トウモロコシや大豆、持続可能な航空燃料(SAF)などの米国産品を80億ドル(約1兆1700億円)相当輸入する。米ボーイング製の航空機100機も購入する。
日本は輸入米の関税をゼロとするミニマムアクセス(最低輸入量)として年77万トンを設定している。日米はこの枠を維持しながら、米国からの輸入を拡大することで一致していた。農林水産省によると、米国産のコメ輸入はこの枠のうち、2024年度で34万6000トンと国別で最多だった。
米国産品の輸入拡大では他に、大豆や肥料、バイオエタノールといった品目が対象とされた。採算性などが疑問視されていたアラスカ州の液化天然ガス(LNG)の共同開発事業に関しては「新たな契約を模索する」との表現にとどめた。
米国製の自動車に関する日本の規制も緩和。日本政府によると、安全性を確保した米国車の認証手続きを簡素化する。
トランプ氏は23日、自身のSNSで「日本が数十億ドル(数千億円以上)の防衛装備品などを購入する」と表明。米政府は日本がこれらの品目を追加購入することで「インド太平洋地域の安全保障が強化される」と指摘した。