
コンビニのトイレを何も買わずに使用するのはありなのか。コンビニで働く50代男性(京都府)が投稿を寄せた。男性は、何も買わなくても「問題ない」という立場だが、思うところがあるようだ。
「何のためにコンビニがトイレを用意しているのかを、利用客の方も一度真面目に考えてみてほしいです」
と、店員だからこそ知る実情を明かした。(文:境井佑茉)
問題はコンビニトイレを「公衆便所とみなす人」
男性は、コンビニがトイレを用意する理由を次のように考えているという。
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「お買い物に際して万一便意の不安を抱きながら商品選びをされることのないよう購入前や購入後に安心してトイレに行けると思えるために店は用意しております」
この場合は商品を買ってもらえるので問題ない。もう一つの理由は、客が急にトイレに行きたくなった時のために「危機回避の意味でも用意しています」というものだ。
これについては、「礼儀として店に恩返しを考えるのは人として普通なんじゃないかとは思います」としながらも「ただ礼に値するほどではないと感じられる方もおられるでしょうし、そこまでは当店の経営者も従業員も求めておりません」とも書いていた。
つまり、買い物の前後でトイレを利用する客や、緊急時にどうしようもなくて利用する客は問題ない、ということのようだ。
その上で、問題になるのは大抵の場合、「当店のトイレを公衆便所と見なして利用される方(購入客ではない)」だと説明する。
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「親が用を足してる間に、自分の子供にはトイレの床に大便させたり……」
こうした利用者の中には、困った人もいるという。
「自分は急いで移動しないと行けないからここにトイレしに来たのに今トイレに入った者が長過ぎて用を足せない、間に合わなくなるから早く出させろ、とレジに来ていきなり無理難題をふっかけられたこともあります」
「親が用を足してる間に、自分の子供にはトイレの床に大便させたり、トイレ壁に向かって立って小便させて、自分のトイレだけ流し、子供の分はそのままにして去っていくというのもありました」
また、態度だけでなく「床やトイレの壁に排泄」したり、「掃除用具の部屋に勝手に入って下痢」をしたりと悲惨な状況なることも。
「その清掃処理に使う消耗品や用具洗浄費用だけでも数百円はかかる上にそれを行う従業員の時給人件費の方が高く付くのでオーナーは大迷惑だと思います。(中略)そういう方こそ、買い物でその余分な出費を少しでも埋めてほしいというのがオーナーの本音です。」
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と、コンビニ側の本意を打ち明けた。
また、男性の働くコンビニは観光地にあり、外国人も多く訪れるという。そのため、普通ではない使われ方をされて汚れることもあり、「数時間の勤務時間内に数回処理しに行く羽目になってます」とも書いていた。
公衆便所ではなくオーナーの「資産」
こうした現状に毎日モヤモヤしているという男性は、
「もし買わずに去られるなら、清掃してる身としては使わせてくれてありがとうという一言くらいはいただきたいのが本音です。」
と胸の内を明かす。加えて、
「誰でも店を出入りできるので麻痺してしまうというか勘違いしてしまいがちですがトイレは公衆便所ではなくオーナー所有の個人資産ですからトイレは使うのでなく借りるのだという意識は持って使ってほしいですね」
と書いていた。たしかに、友人や訪問した先のトイレを借りるときは、汚さずに使おうとするだろう。そうしたマナーはコンビニのトイレにおいても同様である。
しかし、男性は「コンビニトイレ利用にお金を取る」という意見には賛同できないという。
「理由は、お金を払ってもらうと、極論ですが、どれだけ長時間使おうがどれだけ便器や部屋を汚そうが利用料を払ってるんだから文句なかろう、と開き直ってトイレを占有される可能性も予想されるからです。駐車場をコインパーキング化したときのデメリットと同じです」
その場合は、利用時間に応じて料金が加算される仕組みにすればいいのだろうか。トイレ利用は「お客様限定」にすれば解決することも多そうに見えるが、難しい問題である。
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