沖縄で逮捕者の出た“問題のビーチ”の全貌「まるで天然の要塞…」神降臨の“聖地”で起きた、目を覆いたくなる光景

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2025年07月24日 09:30  日刊SPA!

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沖縄本島南部、太平洋に面した風光明媚な海岸で、7月5日の午後4時頃、24歳の男が公然わいせつの容疑で現行犯逮捕された。現場は、南城市玉城仲村渠にあるアージ島と、百名ビーチの間にある海岸。沖縄県警与那原署が発表したところによると、県外の50代男性と性行為をした疑い。50代の男は7日に同容疑で書類送検された。
この事件は、地元で長年見て見ぬふりをされてきた深刻な問題の氷山の一角に過ぎなかった。現場となった海岸は、数年前から一部の男性たちによる性的な行為がたびたび目撃され、地元では知る人ぞ知る“ハッテン場”と化していたのだ。一体この地で、何が起きていたのか。事情をよく知る地元住民のF氏が、重い口を開いた。

◆「あそこはもう30年前から…」地元では有名な“無法地帯”

「今回の逮捕で初めて知った人も多いかもしれませんが、地元では“またか”という感覚です。あの海岸がそういう場所だということは、この辺りの住民ならほとんどが知っていますよ」

そう語るF氏によれば、この問題はここ数年で始まったことではないという。地元の古老などから聞く話では、その歴史は30年以上前に遡る。

「もともと、あの場所は30年ほど前から外国人などが利用するヌーディストビーチだったと聞いています。それがいつからか、男性同士が出会いを求める、いわゆる“ハッテン場”に変わっていった。少なくとも地元で飲食店を営む人や、地元住民に聞いても、5〜6年前から、いやもっと前から問題になっていたと口を揃えますね」

沖縄本島南部に位置する南城市玉城。問題の海岸は、観光客で賑わう整備されたビーチとは異なり、シャワーもトイレもない、いわば手つかずの自然が残る場所だ。だからこそ、良くも悪くも“自由”な空間となり、長年にわたって行政の目が行き届かない無法地帯と化していたのである。

◆潮の満ち引きが“好都合”なプライベート空間

なぜこの海岸が、ハッテン場として定着してしまったのか。F氏はその独特な地理的条件を指摘する。

「Googleマップで見てもらうと分かりやすいのですが、現場は岩場に囲まれたいくつかの小さな入り江が連なったような地形で、非常にプライベート感があるんです。最大の特徴は、潮の満ち引きによって、陸からのアクセスが遮断されることですね」

潮が引いている時間帯は、隣接するビーチから歩いて簡単に行き来できる。しかし、満潮時刻が近づくと、通路となる砂浜が海水に浸かり、膝まで濡れなければ辿り着けなくなるという。

「彼らはその時間を狙っているんです。潮が満ちてくれば、事情を知らない一般の観光客や家族連れが迷い込んでくる可能性がぐっと低くなる。いわば、天然の要塞に守られたプライベートビーチになるわけです。特にハッテンが活発になるのは午後から夕方にかけて。その時間帯に満潮が重なる日は、人が多く集まる傾向にあります」

好奇心で奥へ進もうとしたカップルや家族連れが、異様な雰囲気を察して引き返していく光景を、F氏は何度も目撃してきたという。

◆昼間から常時10人、全裸で日焼けする者も

F氏が語るビーチの日常は、常軌を逸したものだった。

「天気の良い日の昼12時から夕方5時くらいの間は、常に10人くらいはいますね。そのうちの2割くらいは全裸で日焼けをしています。残りの人たちも、体のラインがくっきりわかるようなブーメランパンツ一丁。中にはそれを半分ずり下げて、お尻が見えるような格好でうろついている人もいます」

集まる人々の特徴は様々だ。見た目では、8割が日本人、2割が外国人で、年齢層は30代後半から50代が中心。観光で来ているような20代後半の若者も混じるという。体型も、ジムで鍛え上げたような“ガチムチ”の男性が半分ほどを占める。

彼らは一人で来て、ブルーシートを敷いて思い思いの時間を過ごしているが、互いに顔見知りのような雰囲気もあるという。そして、白昼堂々と男性同士でキスやハグをしたり、今回の事件のように性的な行為に及んだりすることも珍しくない。ビーチから少し離れた路上駐車スペースで、着替えと称して全裸になったり、車内でわいせつな行為に及んだりする者までいたというから驚きだ。

◆沖縄創生の“神が降り立った聖地”で繰り広げられる光景

この問題の根深さは、単なる公然わいせつ行為に留まらない。この海岸が、沖縄の人々にとって極めて重要な“聖地”であるという点だ。

「この辺りには『ヤハラヅカサ』と呼ばれる拝所があります。琉球創世神話のアマミキヨという神が、ニライカナイ(海の彼方の理想郷)からこの地に降り立ったと伝えられる場所なんです。つまり、沖縄の歴史が始まった場所とも言える神聖な土地。そこで、こんなことが日常的に行われているのは、地元住民として本当に悲しいし、許しがたい」

F氏がそう憤るように、この場所は観光客が遊びに来るというより、地元の人々が祈りを捧げに来る場所なのだ。

「子連れでドライブがてら立ち寄ったお母さんが、岩場のすぐ向こうの光景に絶句して引き返していくのを何度も見ました。話を聞くと、『水着が薄すぎて、穿いてないのかと思った』『子供の教育に悪影響すぎる』と。神聖な場所が、恐怖と嫌悪の対象になってしまっているんです。さらにこの場所はフォトウェディングなどが毎日のように行われており、その隣でこんなことが行われているなんて異常です」

漁業を営む人々からの苦情も絶えない。すぐ近くの漁港から船を出すと、海の上からビーチの様子がうかがえるため、「仕事中に見たくないものを見てしまう」という声が多数上がっていた。

◆長年続いてきた異常な状態に一石を投じた

これほど長期間にわたり、なぜ問題は放置されてきたのか。F氏によると、「全裸の人がいる、行為に及んでいる人がいる」と、警察に度々通報してきたが、膝まで濡れる海の中を通らないとたどり着けない場所の特性上、現行犯で逮捕するまでにタイムラグが生じてしまっていた。今回の件もあり、現在ではその問題は解決されている模様だ。

明確な被害者が声を上げにくいことも、事態を深刻化させた一因だ。「行かなければ被害はない」ため、多くの住民は見て見ぬふりをするしかなかった。迷惑だと感じていても、積極的に関わって現状を変えようとする人間が現れなかったのだ。

今回の逮捕は、長年続いてきた異常な状態に一石を投じた形だ。ビーチの情報は依然としてネット掲示板やブログを通じて拡散されているものの、徐々に改善されていく見通しだ。F氏は、「今後も自主的な見回りなどを通じて、子供たちが安心して遊べる、そして人々が心静かに祈りを捧げられる、本来の美しい海岸の姿を取り戻したい」と静かに語った。国際都市沖縄のより一層の発展のためにも、聖地がその尊厳を取り戻すことに期待したいところだ。

<取材・文/日刊SPA!取材班>

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