【バレー】ファイナルR進出の男子代表 パリメンバー&新戦力が融合した合宿秘話/広報リポート

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2025年07月24日 10:00  日刊スポーツ

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ポーズを取る(左から)山内、石川、山本、高橋、小野寺(C)JVA

<男子日本代表広報リポート 第4回>



バレーボール男子日本代表の島崎圭二広報がお届けする「男子日本代表広報リポート」の第4回。ネーションズリーグ(VNL)から世界選手権まで代表チームに密着。舞台裏や秘話を交えながら、選手情報やトピックを不定期連載でお届けします。


   ◇   ◇   ◇


VNL予選ラウンド(R)最終第3週を終え、通算8勝4敗の4位で30日からのファイナルR進出を決めた日本代表。今回は、千葉大会前に行われた沖縄合宿での出来事を振り返りたいと思います。


5日から1週間行われたこの合宿から昨年のパリ五輪で活躍したメンバーが合流。主将の石川祐希選手、高橋藍選手、山内晶大選手、小野寺太志選手、山本智大選手です。代表での練習は久しぶりの合流組。高橋選手はサーブレシーブを受けながら「バレーボール楽しい!」とボールを追いかけ、山本選手も「うまい人らと練習するとバレーがうまくなった気がします」と満足そうです。


チームも目に見える変化が生まれていました。以前からいたメンバー全員が口をそろえて言うのが「ボールがコートに落ちなくなった」こと。小川選手は「6対6(試合形式の練習)でボールが全然落ちない。日本のディフェンスの強みが出ている。それを試合に出せればいいと思う」。富田将馬選手も「ボールが落ちない! タフな練習です(笑い)。合流した5人は、コミュニケーションをとってアドバイスしてくれる。コート内での声の質も上がりました」と改めて五輪を経験した選手たちのすごさを感じているようです。


そんな中で、チームのカギを握るのが司令塔と言われるセッターのポジション。大宅真樹選手と永露元稀選手です。各ポジションにパリ五輪メンバーがいる中、セッターの2人には五輪出場の経験がありません。不動の司令塔だった関田選手が右足関節を手術し、今シーズン復帰できるかは不透明だからです。


大宅選手は代表経験も長く、安定したトスワークが魅力。5月の代表合流の時には「関田さんとセッター争いで勝負したい」と、今シーズンにかける気持ちは人一倍強い選手です。


「(パリ五輪メンバーの)関田さんと深津(旭弘)さんがいない。セッターだけが経験値が少ない2人、そこのプレッシャーは大いにある。永露選手と2人でチームを作って行くという思いを持って、切磋琢磨(せっさたくま)しながら頑張りたい」と意気込みました。


永露選手は身長192センチ。日本がさらに強くなるためには欠かせない大型セッターです。「他の選手に比べたら経験値が無い。でもいい意味で大宅選手とは仲が良いし、セッターとしての相談もできるし、試合中も相手の状況など、情報交換をしている。2人で助け合ってできていると思う」と話しました。


パリ五輪メンバーと新戦力を融合させ、化学変化を起こすためには、セッターの手腕が大きなウエートを占めるはずです。関田選手を脅かす存在になれるのか。ファイナルRでは、2人の司令塔のトスワークにも注目です!


◆島崎圭二(しまざき・けいじ)1965年(昭40)2月7日、埼玉県羽生市生まれ。テレビ制作会社のディレクターとして、TBSスポーツ局で勤務。バレーボール男子日本代表担当として、05年から21年まで取材。東京五輪後は1度バレーボールの現場から離れたものの、恋しさから広報カメラマンとして復帰。

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