[写真]=Getty Images バルセロナがヴィッセル神戸戦の中止を発表したことを受け、ツアー主催者が状況の説明を行った。23日、スペイン紙『スポルト』が伝えている。
今夏にアジアツアーを行うバルセロナは日本と韓国を訪れ、7月27日にヴィッセル神戸と対戦。7月31日にFCソウル、8月4日に大邱FCと対戦する日程となっていた。
しかし、23日にバルセロナはプロモーターによる重大な契約違反のため、27日に予定されていたヴィッセル神戸30周年記念チャリティーマッチ『FRIENDLY MATCH』の神戸戦への参加を中止せざるを得なくなったことを発表した。
開催4日前に急遽中止となったことで大混乱となっており、神戸は「プロモーターによる契約上の問題が発生しているとの情報を受け、当クラブとしても状況の確認を行っております」とし、「関係各所と連携のうえ、必要な情報の収集および対応を進めております」と声明を発表する事態となっている。
そんななか、今回のアジアツアーの主催者である『D-Drive』で、ゼネラルマネージャー兼公式プロモーターを務めるソウル・ハム氏がこのような事態に陥った原因が支払いの未払いや、無効または偽造された書類の提出を行った共同主催者にあるという声明を次のように発表した。
「世界中のメディアの皆様へ D-Driveを代表し、FCバルセロナ2025年アジアツアーのゼネラルマネージャー兼公式プロモーターを務めるソウル・ハムです。日本で予定されていたヴィッセル神戸対FCバルセロナの試合は、誠に遺憾ながら中止となりました。この試合はD-Driveが主催したものではなく、レアル・ソシエダのメインスポンサーである日本のヤスダグループが現地で提案・手配したものです」
「契約上、D-Driveは本日までに試合代金全額を受け取ることになっていましたが、資金は振り込まれませんでした。ヤスダグループは複数の偽造・無効文書を提出し、支払いが韓国に送金されたと虚偽の主張をしました。私たちはヤスダグループの従業員が、同社のCEOが故意に支払いを差し控えたことを確認する音声録音を保有しており、これは意図的な詐欺の明白な証拠です」
「この行為はイベントの開催を危うくしただけでなく、楽天をはじめとする関係パートナーの評判に深刻なダメージを与えました。これらの事態を踏まえ、FCバルセロナは責任ある判断として、日本での試合を中止することを決定しました。関係する日本側に対し、発生した損失と損害に対する完全な賠償を求める法的措置を講じます」
「一方、韓国ツアーは順調に進んでいます。韓国のプロモーターはすでに試合関連費用をすべて負担し、準備は完了しています。現時点で残っているのは航空券代のみです。韓国のファンの皆様へ、ご安心ください。D-Driveは、忘れられない体験を提供することに全力を尽くします。皆様のご支援に感謝するとともに、残りのツアーも成功させるよう全力を尽くします。ご理解のほどよろしくお願いいたします」
なお、バルセロナは韓国での試合日程についてはプロモーターが一定の条件を満たした場合、2試合とも調整を検討する予定で、条件が満たされた場合には、近日中に韓国へ出発することを明らかにしている。