ドナルド・トランプ米大統領は7月23日(現地時間)、米国をAI分野で世界的に優位な立場に確立し、将来の経済成長、国家安全保障、人類の発展を確保することを目的とした包括的な「America's AI Action Plan: Winning the AI Race」(以下、AI Action Plan)を発表した。この計画は、以前のバイデン政権がAIに関して発令した大統領令14110を撤回し、トランプ大統領の1月の大統領令14179「Removing Barriers to American Leadership in Artificial Intelligence」に基づくものだ。
トランプ氏はワシントンD.C.の講堂で開催した「Winning The AI Race」イベントで「われわれはAI産業を絶対的にトップに押し上げるつもりだ。なぜなら、AIは今まさに生まれたばかりの美しい赤ちゃんのようなものだからだ。われわれこそが、その赤ちゃんを育て、成長させなければならない。止めることはできない。政治で止めることはできない。愚かな規則、愚鈍な規則でさえ止めることはできない」と語った。
このイベントには、米NVIDIAのジェンスン・ファンCEOや米AMDのリサ・スーCEOも出席していた。
イベントの最後には、データセンターの認可を迅速化し、技術輸出に資金を提供し、政府が使用するAIモデルを通じた多様性、公平性、包摂性対策の推進を終了するという3つの大統領令に署名した。
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AI Action Planは、AIイノベーションの加速、米国のAIインフラの構築、国際AI外交と安全保障における米国のリーダーシップという3つの柱で構成されている。
AIインフラの構築では、AIに必要なチップ製造工場、データセンター、電力供給源などのインフラを迅速に建設できるよう、連邦政府の許可プロセスを効率化する。企業が重要なAIインフラを、特に国立公園、連邦政府が保護する自然保護区、軍事基地などの連邦政府所有地に構築しやすくすることも目指す。
国際AI外交と安全保障における米国のリーダーシップでは、AIにおける中国の影響力に対抗し、米国の価値観を反映したアプローチを推進する。また、高性能AIへの外国の敵対者によるアクセスを制限するため、輸出規制の執行を強化する。
AI Action Plan全文はこちらで閲覧可能だ。
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