7月には横浜市で“マンホール”が吹き飛んだ事例も…“猛烈な雨”が降ったときに注意すべき「ウォーターハンマー現象」「エアーハンマー現象」を解説

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2025年07月26日 06:10  TOKYO FM +

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7月には横浜市で“マンホール”が吹き飛んだ事例も…“猛烈な雨”が降ったときに注意すべき「ウォーターハンマー現象」「エアーハンマー現象」を解説
手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25〜8:30)。7月19日(土)の放送では、水難学会 理事の斎藤秀俊(さいとう・ひでとし)さんに「ウォーターハンマー現象・エアーハンマー現象」について伺いました。


※写真はイメージです



7月の第2週は首都圏で猛烈な雨が降り、数年に1度しか発生しないような大雨が短時間で降ったときに発表される「記録的短時間大雨情報」が、関東だけで24回も発表されました。この大雨の影響で、神奈川県横浜市ではマンホールの本体が吹き飛び、猛烈な勢いで水が噴き出すなどの被害がありました。この横浜市で起きた現象ついて、斎藤さんは“ウォーターハンマー現象”が原因ではないかと言います。

激しい雨が降ると、短時間のうちに大量の雨水が下水管へ流れ込み、下水管のなかの水位が一気に上昇して空気が圧縮されます。それによって、水圧で蓋が持ち上げられることを“ウォーターハンマー現象”、空気圧で蓋が持ち上げられることを“エアーハンマー現象”と呼びます。

斎藤さんは「マンホールには小さい穴がいくつか開いていて、そこから空気を逃がすように作られていますので、それによって、マンホールの蓋そのものは飛びにくくなっています。しかし、横浜での事故では、その小さな穴から空気が逃がしきれなくなってしまい、その結果、マンホールの上の部分ごと吹き飛んでしまいました」と解説します。また、今後も記録的な大雨が降った場合、同じような現象が起きる可能性は高いとのことです。

では、その危険を察知することはできるのでしょうか? 「“マンホールの蓋に穴が開いている”というのがポイントで、底から下水の水が上がってくると、まず空気が抜けます。そうすると、いつもと違うにおいが漂ってきたり、マンホールの蓋付近から“シュー”という音がしてくることがあります。こういう音が聞こえてきたら、下水管のなかの水位が上がってきているということです。そして、そういう音が消えたら今度は水が噴き出してくるわけです」と斎藤さん。

ですので、「いつもと違うにおいがする」「マンホールの蓋付近から“シュー”と音がする」という異変を感じたら、すぐにマンホールから離れましょう。

最後に、近年の都市型水害の危険性について尋ねると、「都市型水害は、今までの想定を超えるような新しいステージに入りつつあります。もっと短時間にゲリラ豪雨が発生するとか、そういったことを想定していかなければなりません」と警鐘を鳴らしていました。

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<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25〜8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/

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