35℃以上の猛暑日が相次ぐ中、メーカー各社が暑さ対策グッズの展開を加速させている。7月24日に開幕した「猛暑対策展」(東京ビッグサイト、7月24〜26日)でひときわ注目を集めていたのが、サンコー(東京都千代田区)が2024年に発売した「ハンズフリー背負える日傘」(1万2800円)だ。実物を見られる場が限られていたこともあり、見た目のインパクトも相まって、展示会での反響が大きい商品だという。
【画像】「背負える日傘」「柄から風が出る日傘」を見る(計6枚)
●生産数は倍増
同商品は、リュックのように背負い、胸・腰のベルトで固定して装着する“ハーネス式”の日傘。折りたたみ式の日よけ部分を展開すると、頭上から肩までをすっぽりと覆うことができる。
24年に約500本生産し、好調だったことから、25年は従来のブラックに加えて新色のホワイトを投入。生産数も約900本に増やした。6月には厚生労働省が、職場での熱中症対策を義務化(罰則付き)したことも後押しとなり、「問い合わせが一気に増えた」と担当者は話す。
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手がふさがらない利点から、カメラ撮影の他、農作業、交通誘導、植栽管理、釣りなどのシーンで利用されているとのこと。担当者は「まだ活用シーンの深掘りができていない。現場の声をもとに今後の展開を考えていきたい」と話す。
ハンズフリー背負える日傘は晴雨兼用で、UVカット率は99.9%、UPFは50+。重さは約980gで、使用時のサイズは65(幅)×61(奥行)×86(高さ)cm、収納時は奥行き20.5cm、高さ55cmとなる。
●「ファン付き日傘」も売り上げ急増
あわせて展開しているのが、ファン付き日傘「ファンブレラ POLE」(6480円)。ファンブレラは同社が19年に発売し、「ミストシャワー付き」を発売するなど試行錯誤を重ねてきたシリーズだ。企画時には「ガジェットに近い仕様なので『男性が日傘を手に取るきっかけによいのでは』との声もあった」という。
25年モデルでは、前モデルで頭頂部に搭載していたファンを柄の部分に移し、より身体に近い場所に風が届くようにした。晴雨兼用で、ホワイトとクラシックブルーの2色を展開する。
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6月中に6000本を完売したといい、自社ECサイトでの取り扱いはすでに終了している。実際のユーザーは女性が多いというものの、「興味を持っていただける男性の方も多い」と担当者は話す。
「これまでは4000〜5000本が2年ほどかけて売れていたが、今年は6000本が一気に動いた。風量など改善できる点は引き続き見直し、来年以降も展開を広げていきたい」(担当者)
なお、電源には充電式のリチウムイオン電池を採用している。ハンディファンなどに内蔵されたリチウムイオン電池の発火が、世間をざわつかせている昨今だが、同社としても安全対策には力を入れているとのこと。「バッテリーの特性上、強い衝撃が加われば発火の恐れはある」としつつ、いずれも電気用品安全法に基づく安全規格(PSE)を満たしているという。
ファンブレラ POLEのUVカット率は98%。重さは340gで、使用時のサイズは101(直径)×68.2(高さ)cm、収納時は65(幅)×5.5(奥行き)×38.2(高さ)cmとなる。
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