東海Sに出走予定のインユアパレス(c)netkeiba 昨年までプロキオンSが行われていたレースが今年から「東海ステークス」の名称で行われる。3歳以上馬による別定重量戦。舞台となる中京競馬場ダート1400mは2角奥にある芝ポケットからスタートするワンターンコース。向正面半ばから4角にかけて坂を3m下ったあと、直線に入ったところから160mの間に1.8mの急坂が設けられている。逃げ、先行馬が圧倒的に有利だが、瞬発力も求められるコース形態だ。
◎インユアパレスは欅S2着馬。この時は前半3ハロン35.0秒の流れを中団で追走。早めに動いた勝ち馬を目標にメンバー最速の末脚で追い込んだがクビ差届かなかった。前走の天保山Sは中団やや後方で勝った馬と同じような位置でレースを進め、最後は内ラチ沿いを伸びようとしたが前が開かずにやや不完全燃焼のようなレースになってしまった。ダート転向後は1200m戦ばかりを使われていたが近2走を見る限り、この距離はベストの印象だ。2度目の重賞チャレンジで戴冠を狙う。
〇ビダーヤは前走の欅S含め、ダート転向後4連勝。芝コースでもほとんど崩れることがなかった堅実派競走馬だったが、ダート競馬の方が持ち味を生かせるようだ。欅Sは半マイル通過47.3秒のゆったりしたペースを嫌って早めに動いて最後は12.3秒、11.9秒、11.7秒の加速ラップをしのぎ切った。最後はクビ差まで詰め寄られたが、中身のある勝利だった。初勝利を挙げたのは芝コース。スタート部分の芝には不安はない。すんなりと流れに乗ることができれば勝機もある。
▲サンライズホークは、地方競馬場で行われたダートグレード競走[3-3-1-4]で武蔵野S5着。昨年暮れの兵庫ゴールドTはハナ差2着で、今年に入ってからの2戦はいずれもクビ差2着。500kgを超える大型馬だが、どんな位置からでも競馬ができるセンスを持ち合わせ、23年佐賀のサマーチャンピオン、24年名古屋のかきつばた記念は逃げ切り勝ち。近走では脚質転換にもしっかりと対応している。どんな競馬をするのかも注目。
△ロードエクレールはバレンタインSの勝ち馬。半マイル通過47.6秒のペースに持ち込んで逃げ切り勝ち。前走はハイペースに巻き込まれるように末を失ったが、この馬の先行力はペース次第では怖い1頭だ。
逆にペースが速くなれば天保山Sの追い込みが鮮やかだった△コンクイスタや根岸S3着、4着の実績がある末脚自慢の△サンライズフレイムも台頭してきそうだ。△ヤマニンウルスはコーラルS0.1秒差3着。重賞勝ちの実績は、この距離でも無視できない。