<ノルディックスキー:サンピラー国体記念サマージャンプ>◇27日◇名寄ピヤシリシャンツェ(ヒルサイズ=HS100メートル)
98年長野五輪金メダリストの雪印メグミルク岡部孝信総監督(54)が試合前に報道陣の取材に対応し、急逝した所属選手を悼んだ。
7月1日に坂野旭飛さんが札幌市内のビルから転落し、19歳で亡くなった。「多くの方々、そしてみなさま、温かいお言葉やご支援、ご配慮いただき、本当にありがとうございました」とあいさつした。
事故について「事故発生時には弊社関係者が同行していなかったことを確認しています。警察からは事件性の疑いはないとの報告を受けています」と説明。また、坂野さんの体内からアルコールが検出された件については「厳粛に受け止め、スキー部の管理、監督の立場にあるチームスタッフはスキー部の活動への参加を一定期間控え、謹慎しておりました。今後は社内研修や安全教育などを徹底して、管理体制の見直しなどを含め、再発防止に取り組んでいきたいと思っています」と報告した。
生前の故人を思い出し、涙を流した。「坂野選手の笑顔はとても印象的でした。その明るい性格と笑顔でチームの中心的存在でした。周囲からも深く愛されていて、チーム一同、いまだに深い悲しみと喪失感の中にいます」と声を詰まらせながら、天国に思いをはせた。「僕の方が選手よりちゃんとしなきゃいけないのですけど…」と、涙をこらえきれなかった。
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チームは今大会が今季初戦だった。男子は主将の佐藤幸椰(30)が優勝し、2位は佐藤慧一(28)、3位は小林朔太郎(25)と表彰台を独占。表彰式では、佐藤幸が坂野さんの写真と一緒に写真撮影した。女子は、チーム初の女子選手として4月に入社した一戸くる実(21)が優勝、アベックVに輝いた。岡部総監督が「坂野選手の志を胸に、今後も競技に全力で取り組んでいきたい」と話していたとおり、良い結果を天国に届けた。
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