主要花火大会「有料席」導入状況(出典:TDB) 帝国データバンク(TDB)は7月28日、動員客数が10万人以上の全国106の花火大会を対象に、有料観覧席の価格動向の調査・分析を発表した。これによると、2025年に有料席を導入した花火大会は83大会。このうち半数超の42大会で有料席の値上げが判明した。一般席の平均価格は5227円で前年から1.8%増加。プレミアム席の平均価格は3万6193円で7.2%増加した。特に高額なプレミアム席での値上げが目立つ。
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●最高値は「松江水郷祭湖上花火大会」の12万円
有料席を導入した花火大会は、連続したデータのある23年以降で最多となった。24年開催から継続して有料席を導入した78大会のうち半数超の42大会で、25年開催の有料席の「値上げ」が判明。前年(42大会)に続き、有料大会のうち半数超で引き続き価格を引き上げる傾向にあることがわかった。
有料席のチケット料金では、複数種類を用意した観覧席のうち、1区画(席)当たりで最も安い「一般席(最安値)」の平均は5227円だった。前年(5135円)に比べて1.8%・92円増加したものの、7.7%・367円増となった24年開催時に比べると価格の上昇幅は縮小した。
一方で、最前席や区画当たりの面積が広いテーブル席、ソファー席、グランピングシート席など、多様な種類の「プレミアム席(最高値)」の平均は3万6193円。前年(3万3771円)から2422円・7.2%増と2000円を超える大幅増となった。
なお、調査対象で最も高額な有料席は「2025 松江水郷祭湖上花火大会」(島根県松江市・8月2〜3日開催)で販売された「VIPテーブル席」(定員4名)の12万円。
TDBによると、一般席とプレミアム席の平均価格差は6.92倍になるという。一般席では価格上昇が縮小する一方、プレミアム席の価格は大幅に増加していることから、花火大会における有料席の価格設定で二極化が進んでいる。