石破総理「議席失いお詫び」自民両院議員懇談会で陳謝 物価高対策はいつ…今後の展開は【Nスタ解説】

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2025年07月28日 20:13  TBS NEWS DIG

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自民党では、28日午後3時半頃からすべての国会議員が出席できる「懇談会」が開催されました。石破総理は退陣か、続投か…それぞれの声を取材しました。(Nスタ 午後5時10分頃放送)

【写真で見る】選挙の争点は「物価高対策」だったのに…なぜ退陣・続投が問われる?

“石破おろし”今後の展開は? 「両院議員懇談会」で何が話し合われた?

井上貴博キャスター:
先日行われた選挙で、自民党の古い体質自体に「NO」が突きつけられたので、本来であれば、解体・出直し等の改革に着手するのは当然かなと感じます。そういった行為自体が党内から上がってこないこと、これこそが自民党の劣化と感じてしまうところがあります。

28日の午後3時半から行われているのは、両院議員懇談会です。2時間ほどの予定だと言われていますが、2時間では終わらないだろうとされています。2024年に行われた衆議院議員選挙の敗北を総括したときは、3時間ほど行われました。

公式の集まりではなく、意見交換の意味合いが強く、何かを決められるものではないということです。

森山幹事長は、先ほど、党内に参院選敗北の検証を行う委員会を立ち上げ、8月中に報告書を取りまとめる考えを明らかにしました。また、自らの責任についてもここで明らかにしたいという話でした。

やはり、誰も責任を取らないことにはならないということですか?

TBS報道局政治部長 元官邸キャップ 岩田夏弥:
今、まさに党内で「誰も責任を取らなくていいのか」という議論もあるので、党として正式に8月いっぱいを目途に参議院選挙の総括をして、その段階で森山幹事長が責任をどう考えるかを明らかにすると話しているということです。

井上キャスター:
今行われているのが「両院議員懇談会」ですが、「両院議員総会」を開催する可能性があります。これは党大会に次ぐ重要な集まりという位置づけで、緊急事項の議決権があります。所属する国会議員の3分の1以上が開催を要求した場合、開催されるということです。

自民党(旧茂木派)の笹川博義農水副大臣は「少なくとも3分の1はクリアしたので、過半数を目指す」と述べています。過半数になると、総裁選を前倒しての開催を要求できるようになるということです。

選挙の争点は「物価高対策」だったのに…なぜ退陣・続投が問われる?

井上キャスター:
石破総理が「辞める」「辞めないか」というよりも、参院選の最大の争点だった物価高対策が進んでいません。皆さんはどうお感じになるでしょうか?

石破総理が「辞める」「辞めない」というのは、自民党内の理論でしかない。一方で、参議院議員選挙の1票で示された民意を得た政策を、本来は先に一刻も早く進めていただきたい気持ちですが、政局ばかりに終始してしまっていますよね。

経済アナリスト 馬渕磨理子さん:
おっしゃる通りですね。野党からは「ガソリン減税」や「所得減税」などが出ていましたが、その話を早く進めてほしいというのが国民の第1の思いだと思います。

加えて、今回の参議院選挙で課題だったのは、成長戦略の議論がほとんどなかったことです。次の衆議院選挙では、国の成長戦略をみんなで議論したいと思っているのに、人事の話か…と思ってしまいます。

井上キャスター:
成長戦略とは、具体的にどんなことですか?

経済アナリスト 馬渕磨理子さん:
今の減税や給付というのは、国内で企業が取るのか、国が取るのか、パイの取り合いになっていて「国全体が成長していくためには何が必要か」という議論は、ほとんどありませんでした。それが一番、今の日本にとっては大事な論点です。

井上キャスター:
政治家の方は、まず政局という考えですか。「政治はそんなに甘い世界じゃない」と一蹴されてしまうのでしょうか?

岩田部長:
選挙が終わって1週間なので、すぐに政策を進めるというのが難しいのも事実だとは思います。

物価高対策を予算も伴って本格的にやるとなると、次は秋の臨時国会で法案を作って、その法案について審議して成立させなければ、本格的な物価高の対策は取れません。

自民党からすると、自民党内の一部の人たちは「それをやるためには、やはり石破総理じゃ無理」「別の方に代わってもらわないと、野党とも話ができないから交代してほしい」という考えだと思います。

逆に野党の中からも「選挙で自公が過半数取れなかったから、石破政権とは協力できない」という声もあがっています。

本格的な物価高対策を実現していく前段階のところで、石破総理が続けられるのか・続けられないのか、というのが今まさに起こっています。石破総理としては「政治空白を作ってはいけない」「責任を果たさなければいけない」という思いで続投する考えを伝えていますが、まだまとまっていないという状態です。

井上キャスター:
与野党ともに政策を実現したいというゴールは一緒だけれども、「あなたでは出来ない」という人もいれば、「私じゃないと政治空白が生まれる」という、いろいろな見方がありますね。

岩田部長:
有権者からしたら「ともかく物価高対策をやってほしい」というのが共通する思いですが、どういうメンバーで、どういう人たちだったら責任を持ってやれるのかで揉めているというか、まだどうなるかが見えてきていないという状況です。

出水キャスター:
いつ頃、落ち着きそうですか。

岩田部長:
参議院選挙の結果の検証を、8月の最後のあたりまでにやると言っているので、そこで森山幹事長がご自身の責任についても明らかにするという話をしています。

そこで、自民党の次の体制がどうなるのかということの一つは出てきます。それでもここから先、1か月あるわけですから、ちょっと長いなという感じがしますね。

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<プロフィール>
馬渕磨理子さん
経済アナリスト
日本金融経済研究所代表理事
“日本一バズる”アナリスト
様々なお金の話をわかりやすく解説

岩田夏弥
TBS報道局 政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当

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このニュースに関するつぶやき

  • 議席を失うキッカケは【裏金議員】だろ。石破はその尻拭いをさせられている。これで総理を変えたところで何か意味があるのか?
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