舞台『千と千尋の神隠し』韓国・ソウル公演が決定(写真はロンドン公演/撮影:Johan Persson) 舞台『千と千尋の神隠し』の韓国・ソウル公演が決定した。上演はソウル市瑞草区に位置する「芸術の殿堂」オペラハウスにて行われ、主催は韓国大手エンタテインメント企業・CJ ENM。日本人キャストによる日本語での韓国公演としては、演劇史上最大規模となる見込みだ。
【写真たくさん】舞台『千と千尋の神隠し』上海公演が開幕 同作品は、宮崎駿(※崎=たつさき)監督による2001年公開のアニメーション映画を原作とし、10歳の少女・千尋が神々の世界で試練を乗り越え、成長する姿を描く。
舞台版は、東宝創立90周年記念作品として2022年3月に東京・帝国劇場にて初演。演出・翻案を務めるのは、英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー名誉アソシエイト・ディレクターのジョン・ケアード氏。キャラクターの生き生きとした表現と緻密な舞台構成で高く評価され、『第47回菊田一夫演劇賞』では出演者・スタッフ一同が「演劇大賞」を受賞するなど、名実ともに傑作との呼び声が高い。
24年3月から帝劇での再演を皮切りに、国内ツアーおよび英国ロンドン・コロシアムでの135公演に及ぶロングランを成功させた。ロンドン公演では連日約2300席を満員にし、30万人以上を動員。同劇場における日本語演劇としては過去最大規模の上演となった。現在は8月17日まで中国・上海文化広場で公演を行っており、こちらも完売が続いている。
今回のソウル公演の舞台となる「芸術の殿堂」は、7つの劇場と3つの美術館・博物館が集結する韓国屈指の文化施設。2283席を擁する「オペラ劇場」は、オペラ、バレエ、クラシックなどの大規模公演を中心に上演され、海外からも高い評価を受けている。
製作を担当する東宝・専務執行役員の池田篤郎氏は、「2022年の初演からクオリティを高め続けてきた本作が、満を持して韓国での上演が実現します。CJ ENMという最高のパートナーとともに、韓国の皆様に生身のエンタテインメントとして『千と千尋の神隠し』の世界をお届けできることを楽しみにしています」と意気込みを語った。
また、主催のCJ ENMで公演事業部長を務めるイェ・ジュヨル氏は、「スタジオジブリの美しい世界観と舞台芸術の融合が、歴史的な舞台公演となると確信しています。韓国の観客の皆様に忘れられない体験をお届けできるよう、準備を進めています」とコメントを寄せている。
今後の詳細な日程、キャスト、チケット情報などは、後日公式に発表される予定。韓国でも高い人気を誇るスタジオジブリ作品の舞台化は、大きな注目を集めそうだ。