レアル・マドリード、“黄金の四半世紀”の幕引き…モドリッチ退団で“ほぼ25年ぶり”にチーム内のバロンドーラーが0人に

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2025年07月29日 15:15  サッカーキング

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現チーム唯一のバロンドーラーだったMFモドリッチ(写真は2018年) [写真]=Getty Images
 MFルカ・モドリッチが退団したレアル・マドリードは、所属するバロンドール受賞者が0人となった。28日、スペイン紙『アス』が報じている。

 レアル・マドリードにおける“黄金の四半世紀”が幕を閉じる。この夏、ルカ・モドリッチ(現:ミラン)が13年間を過ごしたクラブを退団したことで“英雄の遺産”は、『サンティアゴ・ベルナベウ』に残り続けるものと、失われるものに分かれた。前者は、前人未到のチャンピオンズリーグ3連覇を始めとする計28のタイトルであり、そして後者は、世界最高選手を擁しているという権威だ。クロアチア代表史上最高成績となる準優勝を収めた、ロシアワールドカップが開催された2018年に、フットボール界における最も名誉ある個人賞の『バロンドール賞』を初受賞したモドリッチは、レアル・マドリードに所属するバロンドーラーとして以降7年間プレーし続けた。だからこそ、そんな同選手の退団により、「25年間でほぼ前例のない状況が生まれる」と『アス』は指摘する。「この25年間、レアル・マドリードにはバロンドーラーが少なくとも1人はほぼ途切れることなく存在してきた。これまでに9人の受賞者が、ロッカールームにいた」と紹介した。

 始まりは、ルイス・フィーゴ氏だ。ブタの頭が投げつけられるまでに至る“禁断の移籍”で加入した、同氏が2000年に受賞したのを境に、翌夏にはすでに受賞経験(1998年)のあったジネディーヌ・ジダン氏を獲得すると、2004−05シーズンにおいては、上記の2選手に加えて、ロナウド氏(1997年)とマイケル・オーウェン氏(2001年)の計4名が在籍。まさに、『バロンドール賞』は、“ガラクティコス”の象徴だったのだ。

 そんな伝説的な選手たちの退団や引退と入れ違うように、ファビオ・カンナヴァーロ氏が2006年夏にやってきた。加入から数ヵ月後に世界最高選手の称号を手にした同氏は、ロナウド氏が退団した2007年1月からの約2年半の間、唯一のバロンドーラーとして生き残った。そして2009年夏、直近2年間の受賞者だったカカ氏(2007年)とクリスティアーノ・ロナウド(2008年/現:アル・ナスル)、13年後に初受賞することになるカリム・ベンゼマ(現:アル・イテハド)が加入。ご存知の通り、リオネル・メッシとともに時代を牽引したクリスティアーノ・ロナウドが長年在籍したことで、レアル・マドリードとバロンドールは常に結ばれてきた。

 しかしながら、この25年間で一度だけ空白期が訪れたことがある。クリスティアーノ・ロナウドが退団した2018年夏からの数カ月間だ。ただそれも束の間の出来事。同年12月3日、神々の領域に“英雄”が最初に足を踏み入れた日。パリで、10年続いた2強時代に終止符を打った“とある選手”の名前が呼ばれた。そう、モドリッチだ。前述した、レアル・マドリードのチャンピオンズリーグ3連覇とクロアチア代表の躍進に大きく貢献したことは、文句なしに受賞に値するものだったと言えるだろう。

 モドリッチは以降、2023年夏に退団したベンゼマとともにレアル・マドリードのバロンドーラーであり続けた。が、今夏にクラブ上層部が世代交代を推し進める方針を取ったことで、選手本人は残留を第一に考えていたものの、契約満了による別れが訪れることに。これで、レアル・マドリードには世界最高選手の称号を手にしたものは、確かにいなくなった。ただ、2024年は惜しくも逃したFWヴィニシウス・ジュニオールを筆頭に、MFジュード・ベリンガム(3位)、右SBダニエル・カルバハル(4位)、FWキリアン・エンバペ(6位)、さらにはMFフェデリコ・バルベルデ(17位)と狙えるだけの実力を擁した選手は多数在籍している。

 次なるバロンドール受賞者は誰になるのだろうか。そのときこそが、レアル・マドリードの“新たな黄金期”の幕開けに違いない。

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  • バロンドールの呪いがなくて良いってポジティブに考えるしかない
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